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1995 年度 実績報告書

事例・アルゴリズム・略画の統合に基づく画像からの知識獲得に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06452400
研究機関名古屋大学

研究代表者

鳥脇 純一郎  名古屋大学, 工学部, 教授 (30023138)

研究分担者 長谷川 純一  中京大学, 情報科学部, 教授 (30126891)
清水 昭伸  名古屋大学, 工学部, 助手 (80262880)
斉藤 豊文  名古屋大学, 工学部, 講師 (40235057)
キーワード画像理解 / スケッチ / 知識獲得 / 画像処理エキスバンドシステム
研究概要

(a)アルゴリズムの自動生成の利用
我々が先に開発していた画像処理エキスパートシステムIMPRESSにおいて、ゴール図形として、「抽出したくない図形」、すなわち、「負サンプル」を指定できるように拡張した。それを用いて、(濃淡画像)+(正サンプルおよび負サンプルの組)に対して、濃淡画像から正サンプル図形を抽出するアルゴリズムを自動生成し、それに基いて、「***の手順で△△△のような濃淡画像から抽出されるもの」という形の知識を得る可能性を示した。
(b)略画の自動抽出
近年の3次元(3D)画像の普及に伴って3D画像に対応する略画の抽出が必要になっている。そこで、本研究では、主としてX線CT画像を対象として、成分図形の抽出によるスケッチ(略画)生成の手順を開発した。具体的には、血管および気管支、肋骨、胸郭輪郭面の抽出法が開発された。
(c)事例の仮想化と体験
3D画像としての事例は、その構造を理解するためにも新しい手法を要する。ここでは、バーチャル・リアリティ(VR)の技術と考え方を応用して、人体全体を適当なセグメンテーションを行った後3D画像として計算機内に再築し(人体という個別事例の「仮想化」)、この仮想化された人体内部を自由に動き回ること(ナビゲーション)によって、構造理解と異常の検出を行う方式について基礎的検討を行った。この中から仮想化気管支内視鏡の構想に至り、ソフトウェアシステムとして実現した。これは臨床的にも高く評価されよう。
(d)画像理解のアルゴリズム
上記(b)、(c)の実現に至る基礎技法として3次元濃淡画像の解析に係る重要なアルゴリズムをいくつか開発した。具体的には、ユークリッド距離変換、同逆変換、3次元濃淡画像および2値画像の細線化/薄面化、多面体上の2点間の最短距離、線図形の集中性の特徴量、3次元位置可変差分フィルタ、などがある。
また、3次元仮想空間のオブジェクト操作アルゴリズムについても基礎的検討を行った。
(e)バーチャル・リアリティについては今後の可能性-とりわけ医用画像への応用について組織的に現状の調査を行い、今後の可能性についてまとめた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 鳥脇純一郎: "医用画像処理とバーチャルリアリティ" BME(日本ME学会誌). 9,11. 12-20 (1995)

  • [文献書誌] 清水昭伸,長谷川純一,鳥脇純一郎: "医用画像の計算機診断のための回転型2階差分フィルタの性質" 電子情報通信学会論文誌. D-II J78-II,1. 29-39 (1995)

  • [文献書誌] T.Saito and J.Triwaki: "New algorithms for n-dimensional Euclidean distance transformation" Pattern Recognition. 27,11. 1551-1565 (1994)

  • [文献書誌] 加藤彰,清水昭伸,長谷川純一,鳥脇純一郎: "画像処理エキスパートシステムIMPRESSにおける負サンプルの導入" 電子情報通信学会パターン認識・理解研究会資料(信学技報). 95,365. 37-42 (1995)

  • [文献書誌] 森健策,長谷川純一,鳥脇純一郎,安野泰史,片岡和宏: "3次元胸部CT像に基づく気管支内視鏡シミュレーションシステム(仮想化気管支内視鏡システム)" 医用電子と生体化学(日本エム・イ-学会論文誌). 33,4. 343-351 (1995)

  • [文献書誌] 鳥脇純一郎: "可視化技術とその医用生体工学へのインパクト" BME(日本ME学会誌). 9,1. 34-43 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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