研究分担者 |
廣渡 栄寿 九州大学, 理学部, 助手 (60274429)
山本 章博 北海道大学, 工学部, 助教授 (30230535)
篠原 歩 九州大学, 理学部, 助教授 (00226151)
THOMAS Zeug 九州大学, 理学部, 助教授 (60264016)
宮野 悟 九州大学, 理学部, 教授 (50128104)
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研究概要 |
本研究は,学習アルゴリズムと機械発見について,論理と方式から手間と効率化,作業環境に至るまでを体系的に追求し,科学発見の機械化のための基礎を確立することを目的として,本年度は以下の成果を得た. (1)機械発見の計算可能論理については,初年度の研究成果をPAC学習に適用して新しいPAC学習の理論を提案し展開した.また,アブダクションと類推について,学習に要する手間の視点からの理論を展開した. (2)機械発見のための知識表現体系については,主にアブダクションと類推を対象にして,そうした推論に要する計算時間について研究し,述語論理の有用な部分クラスを得た.また,数値データからの機械学習・発見のための基礎となる.「計算可能実数」の理論を構築し,実数値を扱える計算理論の研究をスタートさせた. (3)PAC学習による機械発見に関しては,決定木の学習に関する効率的なアルゴリズムを開発した. (4)大規模データベースからの機械発見については,タンパク質データ等を対象にした並列機械発見システムを開発した.また,実際の大規模な実験・観測データのほとんどが数値データであることに鑑み,数値データを直接扱える計算論的学習理論の研究に着手し,基礎となる計算理論について重要な成果を得た.さらに,区間解析の一種の逆問題および定性推論における定性値の学習という形での,数値データからの学習方式について研究し,常微分方程式の学習(同定)に関して重要な成果を得た.
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