研究課題/領域番号 |
06452437
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
児玉 裕二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
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研究分担者 |
瀬古 勝基 名古屋大学, 大気水圏研, 助手 (70196971)
白岩 孝行 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (90235739)
西村 浩一 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (10180639)
石井 吉之 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (40222955)
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キーワード | 雪渓 / 化学分析 / 電気伝導度 / 層構造 / 分別過程 |
研究概要 |
内部氷体を持つ北海道大雪山ヒサゴ沼雪渓で5月、8月、9月に野外調査を行った。その目的は、(1)「当初積雪に取り込まれたシグナル各要素が最終的に氷体内に取り込まれ固定されるまでの過程で、どの様な化学的分別を受けるか」についての研究、(2)氷体の維持機構の研究、(3)雪渓規模の変遷の研究であった。前年度10月、今年度5月、8月の3回のドリリングによりコア試料を採取し、とかしたサンプルを低温研へ持ち返り、化学分析を行った。その結果を現在考察中である。また、3回のドリリングで得られたコア試料から、氷化量が見積もられた。秋期における寒気の侵入による帯水層の氷化量と、春期の融雪水の再凍結による氷化量はほぼ等しかった。これらは、氷体温度の通年測定からも支持された。今後、融解量や帯水層の厚さ等とこの氷化量の関係を考察する予定である。また、冬期の涵養量を消耗期末期の雪渓規模と旭川の気温から推定される融雪量から類推し、年変化や旭川の積雪との関係を考察する予定である。
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