研究課題/領域番号 |
06452445
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 尚司 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (70026029)
|
研究分担者 |
高橋 弘 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (00091710)
藤原 竹彦 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助手 (70238632)
伊藤 正敏 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (00125501)
山寺 亮 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助教授 (90004465)
|
キーワード | 腫瘍検知 / 超小型双子ガンマ線検出器 / 光ファイバー / 高感度CCDカメラ / ランダムコインシデンス技術 / 腫瘍集積薬剤 / 超小型ベータ線検出器 / 画像イメージ |
研究概要 |
癌、特に消化器系癌の早期発見のために、体腔内に挿入して腫瘍部位に近接させることによって、1cm以下の微小癌を検知できる超小型の放射線内視鏡を開発し、ファントム実験と臨床試行実験によってその性能を評価した。 放射線内視鏡としては深在性の癌検知も可能なガンマ線内視鏡をまず開発した。これは半径4mm、長さ3mmの半円柱型のBGO検出器を2つ合わせた双子型のもので、2つの検出器からの信号のランダムコインシデンスをとることにより、コリメータを使用せずに腫瘍以外から来るバックグラウンドを減少させる画期的な方法を確立した。体腔内に挿入可能なように検出器には長さ1m弱の光ファイバーが装着され、その先に光電子増倍管を装着しその出力信号はマルチチャンネルスケーラーで計数される。腫瘍を持つことがシンチグラフィなどで予め分かっている被験者6名に対し、その身体表面を走査する臨床試行実験を行った結果、このガンマ線内視鏡は充分な腫瘍検知能力を有することが確認できた。 引き続いて浅在性の微小癌に対して、バックグラウンドの影響が低いため、より優れた部位特定の可能なベータ線内視鏡の開発を進めた。さらに計数方式に代わる画像化を目指すために、マルチチャンネルプレートを2段内蔵する超高感度CCDカメラを特別仕様で製作し、それによる放射線分布の2次元画像化のテストを行った。線源を用いてNaI(Tl)シンチレータやプラスチックシンチレータからの発光を直接画像化することに成功し、さらにベータ線内視鏡のためにプラスチックシンチレータに、長さ1m弱のイメージスコープを装着した状態での画像撮影にも成功し、ガンマ線およびベータ線内視鏡の画像化への道を確立した。 これらの成果は新聞記事として大きく報道された。
|