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1995 年度 研究成果報告書概要

超耐熱合金高速切削用低反応性ウィスカ強化アルミナセラミック工具の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06453074
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 機械工作・生産工学
研究機関広島大学

研究代表者

山根 八洲男  広島大学, 工学部, 教授 (70140564)

研究分担者 臼杵 年  広島大学, 工学部, 助手 (10176670)
鳴瀧 則彦  広島大学, 工学部, 教授 (10026081)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
キーワードニッケル基超耐熱合金 / セラミック工具 / TiCウィスカ / アルミナ / 工具損傷
研究概要

Ni基の超耐熱合金を高速切削するためのセラミック工具としてTiCウィスカ強化アルミナセラミック工具を試作した。その結果現時点で以下のことが明らかとなった。
1.現状で入手可能なTiCウィスカの平均直径は約1μmである。
2.上記TiCウィスカをアルミナセラミックに添加し、2023K、50MPaでホットプレスにより焼結したところ30〜40vol%で最大の破壊靱性値を示した。
3.上記焼結体の常温におけるビッカース硬さは1900〜2000、3点曲げ強度は800〜970MPa、破壊靱性値は5.1〜5.3MPa・m^<1/2>であり、いずれも市販のアルミナセラミック工具に比べ優れていることが判明した。
4.上記焼結体を工具に成形し各種切削実験を行い性能を評価した結果以下のことが明らかとなった。
(1)新たに開発したTiCウィスカ強化工具の耐欠損性(S45Cの正面フライスで評価)は、市販のTiC添加アルミナセラミック工具に比べ優れる。
(2)新たに開発したTiCウィスカ強化工具の耐摩耗性(鋳鉄の旋削で評価)は、市販のTiC添加アルミナセラミック工具に比べ劣る。
(3)超耐熱合金インコネル718の切削では、新たに開発したTiCウィスカ強化工具は市販のTiC添加アルミナセラミック工具とほぼ同等の切削性能であり、SiCウィスカ強化セラミック工具程の性能は得られなかった。
上記の結果から、新たに開発したTiCウィスカ強化工具は、現状では市販のTiC添加アルミナセラミック工具と同等あるいはそれより優れた性能を示すと言える。SiCウィスカ強化セラミック工具は鋼の切削は事実上出来ないことから、開発した工具は、現状でも、SiCウィスカ強化セラミック工具よりも格段に応用範囲の広い工具である。なお、超耐熱合金の切削でSiCウィスカ強化工具よりも耐損傷性が劣ったが、この原因については、開発した工具の組成を変更することで改善できる可能性があり、ほぼ当初の研究目的を達成できる見通しが付いている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 山根八洲男、林桂、鳴瀧則彦: "セラミック工具によるインコネル718の高速切削(第2報)" 精密工学会誌. 61. 1463-1467 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Yasuo yamane, Katsura Hayashi and Norihiko Narutaki: "High Speed Machining of lnconel 718 with Ceramic Tools (2nd Report)" Journal of J.S.P.E. 61-10. 1463-1467 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1997-03-04  

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