研究概要 |
塵芥焼却炉に見られる腐食形態の文献を調査した。その結果をもとに、各種金属(Fe,Ni,Mo,Ta)の塩化物(FeCl_2)雰囲気における腐食挙動を調査した。 塩化物が液体となる500℃以上では、いずれの金属も大きな腐食速度を示し、従来から言われているホットコロ-ジョンの考え方で説明される。 一方、固体状態である300℃においても腐食は進行し、その腐食量は金属種に依存して変化する。すなわち、Feは大きな腐食速度を示すのに対して、Moは小さいことが明らかとなった。腐食は、金属と塩化物が接触した位置において進行するが、その他に、気相を介しても腐食が発生することが見いだされた。現在、この気相を介しての腐食発生の機構について、検討している。 塩化物環境における、塩化物のガス、塩素と塩化水素ガス、その他、酸素、硫黄などの影響について調査するために、各種ガス導入装置の改良を行っている。
|