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1994 年度 実績報告書

微粒子凝集薄膜の開発とそのろ過特性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06453095
研究種目

一般研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 基之  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10011040)

研究分担者 酒井 康行  東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00235128)
迫田 章義  東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30170658)
キーワード微粒子 / 薄膜 / PTFE膜 / カーボン膜 / 複合膜
研究概要

人工分離膜に関しては、耐熱性膜の開発、耐溶剤性膜の開発、耐汚染性膜の開発が大きな課題であり、これらの膜の開発に多大の努力が払われているが、いまだ十分な成果は得られていない。我々は微粒子凝集薄膜法と称する独特な手法を用いた製膜法を確立し、これらの課題に応えることを最終的な目的としている。微粒子凝集薄膜法とは、セラミック、金属あるいは高分子ポリマーといった各種の機能性微粒子を、それぞれ単独で、あるいはこれらを混合したものを、多孔質基板上に付着堆積させ、これをそのまま加熱、融着し、微粒子凝集体からなる薄膜を強固な基板上に形成しようというものである。
1)PTFE膜の形成:乳化重合で生成したPTFE微粒子(平均0.25μm)を水中に分散したもの、および減圧下で蒸発生成させたPTFE微粒子(0.3〜3μm)を気相中に分散したものをそれぞれ基板となるセラミックチューブを用いて吸引ろ過して、その外表面に微粒子堆積層を形成した。その後、これを270〜300℃下で加熱、融着して細孔径0.03〜5μm、厚さ20μmを有するPTFEの微粒子凝集薄膜を形成した。このセラミック/PTFE複合膜については電子顕微鏡による構造観察、ESCAによる元素分析あるいは気体などの透過試験を通して膜性能を検討した。
2)カーボン膜の形成:乳化重合によって生成したポリ塩化ビニリデン/ポリ塩化ビニルのポリマーラテックス粒子(約0.1μm)を任意の濃度に水で希釈し、これに回転を与えたセラミックチューブ(基板)を浸漬塗布する方法で、その外表面に均一な微粒子堆積層を形成した。つぎに、これを乾燥、加熱し、引き続き不活性ガス(N2)中で750〜800℃下、1時間に渡って炭化処理し、微粒子の熱分解で孔径7オングストローム、厚さ10μmの微細孔を有するカーボン膜を形成した。これまでにカーボン薄膜が有効に形成されているのを確認した。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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