研究概要 |
1.マイクロ電極を用いる単一粒子レベルでのレドックス挙動の解析 アルカリ電解質溶液薄層上にLaNi_5などの水素吸臓合金微粒子を散布し,長焦点作動距離を有する顕微鏡下で3次元マイクロマニュピュレーターを操作して,カレントコレクターとなるカーボンファイバーマイクロ電極を1ケの粒子表面に接触させ粒子レベルでのボルタムメトリー及びポテンシャルステップ過度応答測定を行なうことのできる測定系を構築した.球状拡散を考慮した過度応答解析手法を用いて,LaNi_5,LaNi_<4.5>,Al_<0.5>,LmNi_4C0_<0.4>Mn_<0.3>Al_<0.3>,ZrNi_<1.4>,ZrMn_<0.6>Co_<0.1>V_<0.2>Ni_<1.2>,ZrMn_<0.4>Cr_<0.4>Ni_<1.2>など水素吸臓合電極中へのプロトンの化学拡散係数の決定に成功した.また,この手法を非水溶媒系に拡張し,LiCoO_2粒子のサイクリックボルタムグラムの測定が可能となり種々の電池材料へと測定を拡げている. 2.非水溶媒系でのマイクロデスク電極及び超薄膜電極での速度論的研究 白金,タングステン,モリブデン等のマイクロデスク電極を作製し,PC溶媒系での電極及び電解質溶液の安定性,リチウム析出/溶解の電気化学的挙動を明かにし,リチウム電極反応の交換電流密度,電荷移動係数,拡散係数の決定を行なった.また,溶融塩酸化法による超薄膜化LiCo_2電極を作製し,ポテンシャルステップ法及び交流法による拡散係数の測定に成功した. 3.マイクロアレイ電極を用いるin-situ導電率測定 マイクロアレイ電極の手法を用いて,C_<60>carbon filmへのイオンド-ピング,V_2O_5およびLiCoO_2電極の非水溶媒中でのリチウムイオンの脱挿入に伴う導電率測定法を検討し、手法の確立を計った。
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