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1995 年度 実績報告書

ケイ素の特性を利用した新しいラジカル反応による環状化合物合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06453135
研究機関京都大学

研究代表者

大島 幸一郎  京都大学, 工学研究科, 教授 (00111922)

キーワードシラシクロペンタン / ラジカル環化 / α-ヨードアシルシラン / トリエチルボラン / トリブチルスズヒドリド / アルドール反応
研究概要

交付申請書に記載の計画に従い研究を行い次の成果を得た。
1.α-ヨードアシルシランにトリエチルボランを作用させるとラジカル的にエノラートを発生させることができる。こうして得られるホウ酸のエノラートを用いて立体選択的なアルドール反応を行うことができた。なお出発原料であるα-ヨードアシルシランは、1-クロロ-1-トリアルキルシリル-1-アルケンをエポキシ化したものをヨウ化ナトリウムで処理することによって収率よく得ることができた。
2.安息香酸エチルやギ酸イソプロピルに第三級ブチルジメチルシリルジブロモメチルリチウムを作用させるとカルボニル基への付加に続いてシリル基が炭素原子から酸素原子上へと1,3-転位することを見いだした。第三級ブチルジメチルシリルジブロモメチルリチウムの代わりにアリルジメチルあるいはビニルジメチルジブロモメチルシリウムを用いると、それぞれ対応するアリルシロキシ基ならびにビニルシロキシ基をもつ混合アセタールを合成することができる。こうして得られたβ,β-ジブロモ混合アセタールをトリエチルボラン共存下トリブチルスズヒドリドで処理すると、アリルシロキシ基をもつアセタールからは2-オキサ-1-シラシクロヘプタンが選択的に得られ、一方ビニルシロキシ基をもつ基質からは5員環化合物2-オキサ-1-シラシクロペンタンが選択的に得られることが明らかとなった。
3.1-アリロキシ-1-フェニルシラシクロブタンをジブロモメチルリチウムで処理すると環拡大した1-アリロキシ-2-ブロモ-1-フェニルシラシクロペンタンが得られる。この化合物をトリエチルボラン共存下にトリブチルスズヒドリドで処理するとラジカル環化反応が収率よく進行する。生成した2-オキサ-1-シラビシクロ[3.3.0]オクタンは容易に1,3,6-トリオールに導くことができる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Koichiro Oshima: "Triethylborane-induced radical cyclization of 1-allyloxy-2-hrlosilacyclopentane" Bull. Chem. Soc. Jpn.68. 625-634 (1995)

  • [文献書誌] Koichiro Oshima: "Preparation of alkyl silyl acetals from carboxylic esters with t-butyldimethylsilydihalomethyllithium" Chemistry Lett.,. 461-462 (1995)

  • [文献書誌] Koichiro Oshima: "Preparation of α-haloacylsilane and its use for Triethylborane-induced Reformatsky type reaction" Tetrahedron Lett.,. 36. 5353-5356 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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