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1994 年度 実績報告書

有機スズ/銅(I)複合活性反応種の創製と新規炭素-炭素結合形成の展開

研究課題

研究課題/領域番号 06453140
研究種目

一般研究(B)

研究機関岡山大学

研究代表者

田中 秀雄  岡山大学, 工学部, 助教授 (60032950)

研究分担者 奥本 寛  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (90183251)
キーワード有機スズ / 銅(I)塩 / アルケニ銅 / 複合反応剤 / 銅(0) / 3-アルケルセフェム / 炭素-炭素結合形式 / 有機スズ / 銅複合系
研究概要

有機スズ/銅(I)複合反応系に於ける活性反応種の生成とその挙動に影響を与える諸因子の究明と、そこで惹起される炭素-炭素結合形成反応の開発について研究を行なった。今年度の研究実績は、以下の二項目に要約される。
(1)アルケニルトリブチルスズと銅(I)塩化物との反応でアルケニル銅(I)とスズ塩化物を与え、前者はつづく不均化により1,3-ジェンにかわることを見いだした。また、この反応系にアリルハライド、アルケニルトリフラート等のアルケニル銅(I)捕捉剤を加えて反応を行ない、相当するアルケニル化体を得ることにも成功している。一方、アルケニル銅(I)の不均化の際脱離する銅(0)反応種は、極めて活性であることが明かになりつつあり、銅(0)の反応挙動については今後の検討課題としたい。
(2)前項のアルケニルトリブチルスズ/銅(I)塩化物系で発生するアルケニル銅(I)を複雑な化合物の合成の鍵段階に適用する研究も並行して進め、これまでに、新世代抗生物質として期待される3-アルケニルセフェム誘導体の新規合成ルートの開拓に成功している。
今後、有機スズ/銅(I)複合系に於けるアルケニル銅(I)の発生メカニズム、安定化/活性化におよぼす諸因子の解明、炭素-炭素結合形成の立体化学、反応の適用範囲、等々について、さらに検討を加えていく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Tanaka: "Use of Aluminium as an Electron Pool.Reductive Coupling of Iodobenzenes Promoted by Electron Transfer in an Ni/Pb/Al Multi Redox System" Inoraganica Chimica Acta. 222. 323-325 (1994)

  • [文献書誌] H.Tanaka: "A Facile Access to 3-Allyl-and 3-Benzyl-3-cephems via Reductive Addition/Cyclization of Allenccarboxylate with Allyl and Benzyl Halides in an Al/Pb/Ni Redox System" J.Chem.Soc.Chemical Communications. 1461-1462 (1994)

  • [文献書誌] H.Tanaka: "Palladium-Catalyzed Carbonylative [2+2]Cycloaddition for the Stereoselective Sysnthesis of Either cis-or trans-3-Alkeny1-β-Lactams" J.Org.Chem.59. 3040-3046 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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