研究課題/領域番号 |
06453141
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
新海 征治 九州大学, 工学部, 教授 (20038045)
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研究分担者 |
竹内 正之 九州大学, 工学部, 助手 (70264083)
荒木 孝司 九州大学, 工学部, 助手 (80221737)
浜地 格 九州大学, 工学部, 助教授 (90202259)
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キーワード | カリックスアレーン / 分子カプセル / 超分子 / 分子認識 / ホスト・ゲスト化学 / 包接化合物 |
研究概要 |
本研究では半球状の空洞を有する環状化合物であるカリックス[n]アレーンの二分子を"縫い合わせる"ことにより分子カプセルを合成することを目的としている。 今年度はカリックス[n]アレーン(n=4,6,8)の2分子接合により、カプセル型分子を合成するための方法論を検討した。特に、カリックス[4]アレーンを中心として"柱"となる接合部を1本、2本あるいは4本となるダブルカリックス[4]アレーンの合成を試みた。接合のための官能基としては、(i)2RCHO+H_2N-R'-NH_2→RCH=N-R'-N=CHRのSchiff塩基、(ii)2RCH_2Cl+-O-Ar-O-→RCH_2O-Ar-OCH_2RのWilliamson合成、(iii)2RCH_2SH→RCH_2SSCH_2Rの酸化反応、(iv)2R-CH(COCH_3)_2+M^<2+>→金属錯体架橋、(v)ピリジン+カルボン酸→水素結合架橋などを検討した。(i)および(iii)の方法では分子内架橋が優先して起こるため2分子間で架橋した分子カプセルがほとんど生成しないことが解った。(iv)の方法では2本架橋によって、(ii)の方法では4本架橋によってそれぞれ対応する分子カプセルを合成することに成功した。これらの分子カプセルは、金属錯体への軸配位やカチオン-π相互作用を利用することによってゲストを包接する能力があることが解ったが、4本鎖の分子カプセルにおいてもゲスト分子をカプセル内に閉じ込めることは困難で、今回用いた柱では梁間からかなりのゲストの洩れが生じていることが解った。(v)の方法では共有結合以外の柱として水素結合による架橋について検討し、非共有結合性の架橋によっても自己組織的に分子カプセルの形成が可能であることが示された。
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