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1994 年度 実績報告書

光形態形成およびブラシノステロイド活性の青色光による制御と機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 06453160
研究機関東京農工大学

研究代表者

安部 浩  東京農工大学, 農学部, 教授 (10015084)

研究分担者 夏目 雅裕  東京農工大学, 農学部, 助手 (10201683)
キーワード青色光 / 光形態形成 / ブラシノステロイド
研究概要

1.イネ内生ブラシノステロイドの同定
本実験に供試したイネ(品種コシヒカリ)の内生ブラシノステロイド(以下BSと略記する)の同定を行った。暗所で9日間栽培後、2日間自然光に置いた幼植物から地上部を切り取り、エタノール抽出、アセトニトリル/ヘキサン液々分配、アルミナおよび逆層分配型ボンドエルートカラムクロマトにより精製、最後に高速液体クロマトグラフィー(HPLCと略記する)により最終的に得られた活性フラクションをガスクロマトグラフィー/マススペクトロメトリーにかけ分析した。その結果、内生BSとしてティスアステロンとカスタステロンを同定した。この他に、ブラシノライドとタイファステロールの存在も確認された。
2.青色光照射と内生BS活性促進との相関
BS活性は青色光照射3時間で約10倍に増加した、照射48時間でほぼ同等を維持した。しかし、照射で促進された活性にしめる既知BSの割合は10%程度であった。
3.BS活性促進物質およびBS活性抑制物質の検索
活性促進物質は照射でも非照射でも生産された。非照射のものではHPLC精製によって活性が増加する活性抑制物質の存在が確認された。この現象は照射のものには見られないため、照射下では生産されないかあるいは分解されるものと考えられる。
4.青色光照射によるカロチノイド代謝の活性化
BS活性促進物質およびその抑制物質の検索の一環として、青色光照射によるカロチノイド代謝が活性化され、その結果形態分化が誘起されると想定される新規微生物(粘液細菌)の培養法とカロチノイドの分析法を確立した。青色光リセプターの探索にも最適なものと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Asakawa et al: "Teasteron 3-Myristate : A New Type of Brassinosteroid Derivative in Lilium logiflorum Anthers." Biosoc.Biotech.Biochem.58. 219-220 (1994)

  • [文献書誌] H.Abe et al: "3-Oxoteasterone and the Epimerization of Teasterone : Identification in Lily Anthers and Distylium racemosum Leaves and its Biotransformation into Typhasterol." Biosoc. Biotech. Biochem.58. 986-989 (1994)

  • [文献書誌] 安部 浩: "ブラシノステロイド研究のフロンティア-生理・生合成・ストレス耐性への関与など新展開" 化学と生物. 34. 356-358 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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