• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

木材の無機質複合化による機能発現とトポ化学に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06453176
研究機関京都大学

研究代表者

坂 志朗  京都大学, 農学部, 助教授 (50205697)

キーワード無機質複合化木材 / トポ化学 / 機能発現 / 金属アルコキシド / 有機ケイ素化合物 / 難燃性
研究概要

ズル-ゲル法による木材の無機質複合化に関するこれまでの研究より、テトラエトキシシラン(TEOS)を用いたSiO_2無機質複合化が、木材の諸物性(寸法安定性、難燃性、生物劣化抵抗性など)の向上に優れていることを明らかにした。本研究では、SiO_2無機質複合化木材の機能をさらに向上するために、このTEOS/EtOH/酢酸の反応系に長鎖アルキル基を有するアルコキシシラン等の有機ケイ素化合物を少量添加した複合化法を検討した。その結果、SiO_2無機質複合化木材に新たに表面改質効果を付与し得ること明らかにした。また、SEM-EDXA法により、SiO_2ゲルは細胞壁内に、有機ケイ素化合物は細胞壁と細胞内腔の界面に分布し、それぞれが機能発現に役割分担することでトポ化学的効果を生み出していることを明らかにした。
一方、TEOS以外の金属アルコキシドによる無機質複合化木材の開発の一環として、Ti,P,B,Zrなどの金属アルコキシドによる無機質複合化木材の調製法の検討、加えて、これらの一成分系での無機質複合化の知見をもとに、二成分以上の系での複合化、たとえば、TEOSとテトラプロピルチタネート(TPT)を併用したSiO_2-TiO_2無機質複合化による木材の機能のさらなる向上、さらにはこれら複合反応系への上記有機ケイ素化合物の添加による多機能性無機質複合化木材の開発的研究を行ってきた。得られたそれぞれの無機質複合化木材に対し、本補助金により購入した熱分析装置により、特に難燃特性を中心とした多くの基礎的知見が得られ、無機質複合化による木材の難燃性機能の発現機構を明らかにしつつある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 坂 志朗: "木質新素材ハンドブック" 木質新素材ハンドブック編集委員会編、技報堂出版(未定), (1995)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi