研究概要 |
1,クルマエビの卵巣成熟には,大豆レシチンが必要であるが,その至適添加量は飼料あたり3%であった。 2,大豆レシチン中のフォスファチジルコリン,フォスファチジルイノシトール,フォスファチジルエタノールアミンを分画精製し,クルマエビの卵巣成熟に対する効果を比較した結果,いずれのリン脂質も卵巣成熟に対して同様に効果があった。 3,クルマエビの卵巣成熟に対してビタミンAは効果を示すが,15,50,100mg/100g飼料で試験した結果,15mg/100g飼料で十分であった。 4,クルマエビの卵巣成熟に対してビタミンEは効果を示すが,10,50,100mg/100g飼料で試験した結果,50mg/100g飼料で卵巣成熟が最も促進された。 5,安定性の高いビタミンCの誘導体,L-アスコルビル-2ーリン酸マグネシウムのクルマエビ精巣成熟に対する効果は,卵巣成熟のように顕著ではなかった。 6,稚エビから育成したクルマエビ親を用い,新しく開発したマチュレーションペレットを給餌しながら,タンク内で卵巣成熟,交尾,産卵,幼生ポストラ-バにいたる一連の飼育にはじめて成功した。
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