研究課題/領域番号 |
06453181
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
鈴木 敦士 新潟大学, 農学部, 教授 (40018792)
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研究分担者 |
池内 義秀 新潟大学, 農学部, 助教授 (90168112)
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キーワード | 超高圧処理 / ミトコンドリア / ライソソーム / カルシウムイオン / プロテアソーム / カルパイン / 食肉の高圧処理 / 食肉の軟化・熟成 |
研究概要 |
本研究は、死後の筋肉タンパク質の、分子レベルでの変化を支配するCa^<2+>の主要な制御器官である筋小胞体やミトコンドリア、ならびに呈味物質生成の因となるタンパク質分解酵素を内包しているライソソーム顆粒、に及ぼす超高圧処理の影響を形態学的、組織化学的および生化学的に研究し、通常の低温熟成(牛肉の場合、2〜4℃で2週間程度)下でのこれら細胞内小器官の変化と比較検討し、筋肉から食肉への合理的な変換方法およびその促進方法を確立するための基礎とするものである。今年度は、細胞内小器官のなかのミトコンドリアに対する高圧処理の影響を形態学的および生化学的に調べ次のような結果を得た。 1.調製したミトコンドリア標品に高圧を加え、その微細構造の変化を電顕で観察した結果、圧力の増加につれて膜構造の崩壊が観察され、300MPaの加圧で内容物がほぼ完全に膜外に漏出した。 2.調製したミトコンドリアのca^<2+>取り込み能力に及ぼす圧力の影響は、高圧処理後に調製した場合に比べて低い圧力で大きく現れることが認められた。 3.ミトコンドリアの構成タンパク質をSDS-PAGEで分析した結果、Ca^<2+>の取り組みに関連すATPaseへの影響は小さかった。 4.その他、ライソソーム外に存在するタンパク質分解酵素プロテアソームの特性についても若干の知見を得た。 高圧処理による筋小胞体やミトコンドリアから放出されたCa^<2+>イオンによるカルパインの活性化と筋原線維蛋白質の物理的脆弱化が、食肉の軟化・熟成の促進につながる。
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