• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

新しい軸不斉化合物の創製:不斉合成への展開

研究課題

研究課題/領域番号 06453189
研究機関京都大学

研究代表者

冨士 薫  京都大学, 化学研究所, 教授 (20027056)

研究分担者 川端 猛夫  京都大学, 化学研究所, 助手 (50214680)
田中 圭  京都大学, 化学研究所, 助教授 (50093266)
キーワード軸不斉化合物 / 不斉合成 / 不斉プロトン化 / Horner-Wadsworth-Emmons反応 / エノレート / α-ジケトン / σ-対称 / プロキラル
研究概要

1、1,1′-binaphthalene-8,8′-diol(8-BINOL)誘導体を用いる不斉プロトン化反応
新しい光学活性軸不斉化合物として8-BINOL(1)を対応するラセミ体の光学分割により得た。1及びそのカルバモイル体2を不斉プロトン源とし、2-アルキル-1-テトラロン類のエノレートの不斉プロトン化反応を行なった。不斉収率はエノレートのカウンターカチオンに大きく依存し、マグネシウムエノレートを用いたとき最高94%eeで目的物が得られた。以上のような高選択的不斉誘導は対応する2-BINOL誘導体を用いる比較実験では達成されず、8-BINOL骨格が不斉源として有用であることが示された。
2、1,1′-binaphthalene-2,2′-diol(2-BINOL)誘導体を用いる不斉Horner-Wadsworth-Emmons反応
我々はメソ型のα-ジケトンを基質とする表題反応が高選択的(〜98%ee)に進行することを既に見い出している。今回2-BINOL誘導体3を用い、さらに種々のbicyclic〔2,2,1〕骨格を持つメソ-α-ジケトンについて検討したところ、本反応が一般性を以て高エナンチオ選択的に進行することがわかった。また今回新たに、プロキラルなアレンクロミウム錯体の非対称化による不斉誘導を3を用いて検討した。その結果、1,2-ジオキソベンゾシクロブタンを基質とした時、94%eeで目的とする表題反応が進行した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kaoru Fuji: "Diastereoselectivity in Addition of Methylmagnesium Halide to Benzoylformate of Chiral 1,1′-Binaphthalene-2,2′-diol" Chem.Pharm.Bull.42. 957-959 (1994)

  • [文献書誌] Kaoru Fuji: "Enantioselective Protonation of Enolates:Novel Chiral Proton Sources and Remarkable Effects of the Counter Cation" J.Org.Chem.60. (1995)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi