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1995 年度 実績報告書

廃棄物処分場浸水中の有害汚染物質の計測と評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06453207
研究機関東京大学

研究代表者

松尾 友矩  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80010784)

研究分担者 浦瀬 太郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60272366)
鈴木 規之  金沢工業大学, 環境・土木・建築系, 講師 (40196853)
味埜 俊  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (60166098)
キーワード廃棄物 / 浸出水 / 凝集 / 重金属 / アンチモン / フタル酸エステル / リン酸トリエステム
研究概要

廃棄物処分場の浸出水の実態を把握するために3箇所の処分場について浸出水の採取及び分析を行った。また、より詳しい解析のために1ヵ所の処分場について埋立時期の異なる6ヵ所の井戸から採水し、また、季節の異なる時期に再調査を行った。浸出水原水の他に浸出水処理工程からもサンプリングした。分析は、全有機炭素、硝酸性窒素、アンモニア態窒素などの一般的水質項目の他に、各種重金属およびGC/MSで検索される微量有機汚染物質である。
重金属の分析の結果As,Cd,Mo,Ni,Sb,Se,Sn,Znなどが濃度レベルに注意すべき金属であることがわかった。銅やカドミウムは、処分場年齢の若い井戸から多く検出されたが、その他の物質はあまり処分場年齢と濃度との間に関係がなかった。鉛、カドミウム、クロム、銅などは、処理過程で減少していたが、ヒ素やモリブデンは、処理効果がなかった。重金属の凝集メカニズムについてアンモニアの共存の影響などを中心に実験中であり、錯イオン形成などの理論的側面から整理できる目途が立っている。
GC/MSで浸出水に含まれる微量物質を検索したところ、各種フタル酸エステル類,リン酸トリエステル類,N-butyl benzensulfonamide,Camphor,Diphenyl amine,Benzothiazoloneなどが検出された。これらは、プラスチックに添加剤として加えられているものであり、実験室での溶出実験からもそのことが確かめられていた。特にフタル酸ジエチルヘキシルについては、処分場の加齢の影響が小さく、また、浸出水処理施設での濃度減少が小さいことから環境中で長期滞留する物質であることが疑われた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 荒巻俊也: "水・汚濁物質収支シミュレーションによる水量及び水質管理施策の確率評価システムの構築と利根川水系の節水とダム新設の効果の検討" 環境工学論文集. 32. 159-169 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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