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1994 年度 実績報告書

膜結合グアニル酸シクラーゼのリン酸化部位の決定

研究課題

研究課題/領域番号 06454025
研究機関北海道大学

研究代表者

鈴木 範男  北海道大学, 理学部, 教授 (20082133)

キーワード膜結合型グアニル酸シクラーゼ / cGMP / リン酸化部位 / ホスホセリン / 精子 / バフンウニ / アミノ酸分析 / S-エチルシスティン
研究概要

リン酸化グアニル酸シクラーゼの精製
実験の都度バフンウニ精子(10-20g)を界面活性剤(CHAPS)及びホスファターゼの阻害剤(カリキュリンA)を含む溶液で可溶化し、WGA(20ml)-ConA(20ml)double column systemでグアニル酸シクラーゼ(GC)を1-2mg精製した。精製した酵素はリシルエンドペプチダーゼ消化し、HPLCでペプチド断片を精製した。ペプチド中のホスフォセリン(P-ser)含量はS-エチルシステイン(S-cys)への変換(効率は約70%)後、アミノ酸分析し、推定した。《S-cysが比較的多く検出された分画を溶媒系を変えて精製し、アミノ酸配列分析したところ、バフンウニ精子のGCcDNAから推定した配列を示したものがあった(serはリン酸化されていなかったが、下記に示す)。(1)GC36-1-1はcDNAから推定された1082残基〜1097残基に相当するEIHTFWLLGQDPSYK、(2)GC20-1-1は679残基〜689残基に相当するGIVYLHSSEIK、(3)GC29-1-1は651残基〜663残基に相当するGSLQDILENDDIK、(4)GC32-1-3は534残基〜546残基に相当するRAYEAALDSLVWK、(5)GC6-4は1052残基〜1059残基に相当するIHVSPWCK、(6)GC14-1は547残基〜555残基に相当するVDWSEVQTK、(7)GC59-1はS残基は含んでいないが、848残基〜878残基に相当し、PNILDNMIAIMERYTNNLEELVDERTQELQKであった。》
アミノ酸配列分析によるP-ser残基の特定
(1)P-serを含んでいるペプチドあるいはタンパク質をS-cys化し、タンパク質シーケンサーによって分析する。S-cysが検出されたサイクルにcDNAから推定したアミノ酸配列でserが存在すると推定されていた場合、そのserがP-serであったことを示す。この方法はキナーゼの合成基質であるkemptideとリン酸化kemptideを用いた実験で有効に働くことを確認した。(2)エドマン分解におけるserとP-serからのPTH-serとPTH-dehydroalanine(PTHDH)生成量の違いによるser残基とP-ser残基の区別が可能。serの場合PTH-serとPTHDHの生成量の比は:0.4-0.5:1になるが、P-serでは:0.1-0.2:1であり、エドマン分解時のβ-脱離反応の産物であるPTHDHの割合がserより多い。この差は区別可能であり、kemptideとリン酸化kemptideを用いた実験で確認した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Satoh,Y.,Shimizu,T.,Sendai,Y.& Suzuki,N.: "Nucleotide sequence of the proton ATPase beta-subunit homologue of the sea urchin Hemicentrotus pulcherrimus." Zool.Sci.,. 11. 153-156 (1994)

  • [文献書誌] Harumi,T.,Hoshino,K.,& Suzuki,N.: "In vitro autophosphorylation and cylcic nucleotide-dependent dephosphorylation of sea urchin sperm histone kinase." Zool.Sci.,. 11. 209-219 (1994)

  • [文献書誌] Shimizu,T.,Yoshino,K.,& Suzuki,N.: "Identification and characterization of putative receptors for sperm-activating peptide I (SAP-I) in spermatozoa" Develop.Growth & Differ.,. 36. 209-221 (1994)

  • [文献書誌] Kinoh,H.,Shimizu,T.,Fujimoto,H.,& Suzuki,N.: "Expression of a putative precursor mRNA for sperm-activating peptide I in the accessorv cells of the ovary in the sea urchin" Roux′s Arch.Dev.Biol.,. 203. 381-388 (1994)

  • [文献書誌] Abe,H.,Kinoh,H.& Suzuki,N.: "Seasonal variations in the production of the egg-jelly macro molecule,a fucose sulfate glycoconjugate,by the accessory cells" Roux′s Arch.Dev.Biol.,. 203. 402-410 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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