研究概要 |
精製した膜結合型グアニル酸シクラーゼ中のホスフォアミノ酸の分析はフェニルチオカルバミル(PTC)化して行った。この分析の検出感度約10pmolで、3種類のホスフォアミノ酸を検出することができた。ホスフォセリンを含んでいるペプチドあるいはタンパク質をS-エチルシステイン化し、タンパク質シーケンサーによって分析したが、キナーゼの合成基質であるkemptideとリン酸化kemptideを用いた実験では有効に働いたがウニ精子の膜結合型グアニル酸シクラーゼ由来のリン酸化ペプチドではうまく働かなかった。従って、酵素をリシルエンドペプチダーゼ消化し、ペプチドをSuperdex HR10/30 columnを用いたゲルろ過で精製し、ペプチド性リンを含む分画をChelating Sepharose FF columnを用いたFe^<3+>-affinity chromatographyで特異的に精製した。その結果、ホスフォセリンを含む以下のようなペプチドが得られた:(534)RAYEAALDSLVWK(546)(400pmol);(651)GSLQDILENDDIK(663)(1,500pmol);(679)GIVYLHSSEIK(689)(800pmol);(696)SSNCVVDNRWVLQITDYGLNEFK(718)(450pmol);(883)TEQLLHRMLPPSIASQLIK(901)(750pmol)。kinase-like domainに位置するペプチドが4つにcatalytic domainに位置するペプチドが1つであった。
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