| 研究概要 |
平成6年度はワークステーション(Kubota computer,Titan Vistra)を導入し、これまでパソコンで動いていたレーザーによる高精細三次元計測機との結合を試みた。ワークステーションの操作や言語は初めてであったため、講習会等を受け、習得に努めた。ワークステーションは3Dグラフィックスサブシステムやデータのグラフィックス表示ソフトAVSを組み込んでおり、これによりレーザー計測機で取り込んだ歯のデータを様々な3次元画像として表示することができた。現在のところ、画像の計測はパソコンの中で行っているが近い将来、これもワークステーションに移行させたい。これまで咬耗の少ない上下顎の大臼歯や小臼歯を入力し、その咬合状態をCGによって可視化することを試みた。現在、上下顎歯の接触点に加わる力を様々な条件下で加え、どのような咬耗が起こるのかを検討するためのプログラムを作成中である。また、食物側の条件を加えることにより、それにどの様な変化が起こるのかということについても検討中である。
6年度の目標はワークステーション導入による3DデータのCAD/CAMシステムのコントロールである。ワークステーションはTitan Vistraで現有のレーザー計測機とのソフト対応が最良の機種である。これまでのところ3Dデータの取り込み、モアレ画像,輝度画像,データの重ね合わせ画像等、いくつかの表示法についてのソフトプログラムを開発した。これにより従来のパソコンの画像に比べ格段の美しい画像が得られた。今後はこの画像に対し計測を行うことが課題になる。今年度予定の標本の計測はとりあえず正常臼歯について行った。歯のアンダーカツト部等の計測が出来ないのは現状では仕方ないが、次年度はこれについても検討したい。総じて今年度目標のコンピュータソフトに関しては十分満足の行く結果が得られている。
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