農薬CATとCNPの好気性分解を中心に研究を続けてきたが、びわ湖水中にこれらを分解する微生物が存在することは研究着手後、容易に明らかとなった。しかし、その能力が不安定(日によって大きく変動)であること、その能力が実用的には小さいことが徐々に判明し、研究は困難をきわめた。 その後、生物分解能がpH値によって大きく支配され、酸性、中性域で能力は小さく、アルカリ域で比較的高い能力を発揮することを明らかにすることができた。以後、実験条件を整えることによって分解菌2種を単離するとともに、分解生成物を2種確認した。その分解生成物の毒性については目下文献的考察を急いでいる。
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