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1996 年度 実績報告書

ネギ属野生種が染色体提供親であるネギの単一異種染色体添加系統の作出と遺伝子分析

研究課題

研究課題/領域番号 06454057
研究機関佐賀大学

研究代表者

田代 洋丞  佐賀大学, 農学部, 教授 (20039340)

キーワードネギ属 / Allium / 野生種 / 異種染色体添加系統 / アイソザイムマーカー / RAPDマーカー
研究概要

平成7年度に引き続き野生種Allium galanthum,A.oschaniniiおよびA.vaviloviiが染色体提供親であるネギの単一異種染色体添加をさらに作出するために、ネギと野生種の三倍性雑種とネギとの正逆交雑を行った後、胚珠培養を行い、112個体の実生を得たので、これらについて染色体調査行った結果、9個体が2n=17であった。その中の1個体は A.galanthum(2n=16、ゲノムGG)の6番目の染色体(6G)が添加されたネギ(2n=16、FF)の単一異種染色体添加系統(2n=17、FF+6G)であり、また、1個体はA.vavilovii(2n=16、ゲノムVV)の4番目の染色体(4V)が添加されたネギの単一異種染色体添加系統(2n=17、FF+4V)であった。残りの7個体では核型の異常が観察された。
ネギおよび野生種の葉から抽出したDNAを60種類のランダムプライマーを用いたPCR法により増幅したDNA断片の多型(RAPD)を調査し、ネギと野生種間の遺伝的マーカーとして利用できる非共有断片(RAPDマーカー)を検索した結果、三つの野生種についてそれぞれ 278、363、365のRAPDマーカーが確立された。
平成6年度、7年度及び本年度に作出した野生種が染色体提供親であるネギの単一異種染色体添加系統(FF+nG:3系統、FF+6G:1系統、FF+4V:1系統)を用いて、13種類のアイソザイム遺伝子座(Got-1、Got-2、Pgi-1、Pgm-1、Lap-1、Mdh-1、Idh-1、Gdh-1、Gdh-2、6-Pgdh-1、Skdh-1、Adh-1、Aco-1)についてアイソザイム分析を行った結果、1系統(FF+nG)がPgm-1について、1系統(FF+6G)がGot-2及びAdh-1について A.galanthumに固有な対立遺伝子によって発現されるアイソザイムバンド(アイソザイムマーカー)を持っていた。また、1系統(FF+4V)がMdh-1について A.vaviloviiのアイソザイムマーカーを持っていた。さらに、これらの単一異種染色体添加系統を用いて、RAPD分析を行った結果、すべての系統で染色体提供親に固有なRAPDマーカーが検出された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masayoshi SHIGYO: "Genetic analysis of phosphoglucoisomerase tsozymes in cultivated and wild species of section Cepa in Allium" Euphytica. 90. 195-200 (1996)

  • [文献書誌] Masayoshi SHIGYO: "Genetic analysis of isocitrate dehydrogenase isozymes in cultivated and wild species of section Cepa in Allium" Bulletin of the Faculty of Agriculture,Saga University. 81. 11-17 (1996)

  • [文献書誌] 堤 正年: "Allium galanthum Kar.et Kir.の染色体を持つネギの単一異種染色体添加系統の作出およびそれらのアイソザイム分布" 園芸学会雑誌. 66巻別冊1. 214-215 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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