研究課題/領域番号 |
06454060
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
露無 慎二 静岡大学, 農学部, 教授 (30090541)
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研究分担者 |
門田 育生 農林水産省, 農業環境技術研究所, 主任研究員
瀧川 雄一 静岡大学, 農学部, 助教授 (90163344)
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キーワード | プローブ / ハイブリダイゼーション / firp / avr / ペクチン酸リアーゼ / ペクチンリアーゼ |
研究概要 |
Xanthomonas属細菌において、hrp遺伝子群が特異的に共通して保存されており、これらの遺伝子をプローブとしたドットハイブリダイゼーション法によって本属の同定が可能であることが判明した。さらに、この遺伝子をプローブとしてXanthomonas属細菌の多くの病原型の全DNAについてサザンブロット解析を行ったところ、各病原型は互いに識別可能な共通したパターンを示した。従って、同属細菌の各病原型の同定も可能である。また、数種のXanthomonas属細菌の非病原性(avr)遺伝子で報告されている102bpからなる繰り返し配列から保存性の高く、既知配列と相同性を示さない25bpのオリゴマーを合成し、これをプローブとして用いた場合も、Xanthomonas属細菌と特異的に検出し、各病原型の同定が可能であった。なお、このプローブは、例外的にAgrobacterium属細菌にも存在することが判り、本属細菌の識別用プローブとしても使用可能である。次に、各種外膜局在性蛋白質の生産遺伝子の共通配列をプローブとしたドットハイブリダイゼーションによって、Pseudomonas属細菌を一部識別出来た。また、病原性因子であるペクチン酸リアーゼ及びペクチンリアーゼの生産遺伝子をプローブとすることにより、軟腐性Erwinia属細菌の属の決定及び種の同定が可能となった。以上のように種々プローブを検査している段階で、特に病原性に関与する遺伝子のドメイン部の共通配列を用いることにより、数少ないプローブを用いて属を識別することが可能であり、さらにそのサザン解析によって種の同定も可能であることが判明した。
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