衣料原料の一つである繭は蚕の品種ごとに特有の形状をしている。たとえば、特徴的な例では、「俵形」、紡錘形」が挙げられるが、「俵形」にも細長い繭や太短い繭、また「紡錘形」にも細長い繭や太短い繭、など多様な形状がある。さらに大小の区別を加えると個体ごとに形状の異なるとさえいる。このような繭の形状は、生糸の製造の過程で、繭の大小による接緒の不安定性を引き起こしたり、さらに解じょ率の低下の原因となり生産効率を低下させている。 そこで、繭の形状、蚕の体形と歩行の仕方の解明のための3次元データ解析の手法について考察を行った。 (1)蚕の3次元データ収集のシステムを構築した (2)3次元データの表示、解析のためのシステムを構築した (3)繭の形状解析のための手法、繭形状のFourier係数の主成分分析のための解析システムを構築した。 以上の過程で、「繭の形状の分類の行えること」、「蚕の3次元体形のデータ収集」そして、「蚕の歩行形態は蚕品種により、特徴のあること」が確認された。
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