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1995 年度 実績報告書

大面積プロットによる秩父地方山地帯天然林生態系の解明

研究課題

研究課題/領域番号 06454089
研究機関東京大学

研究代表者

梶 幹男  東京大学, 農学部(林), 教授 (00152645)

研究分担者 大久保 達弘  宇都宮大学, 農学部, 助教授 (10176844)
石田 健  東京大学, 農学部(林), 助手 (90192484)
宮下 直  東京大学, 農学部, 助手 (50182019)
芝野 博文  東京大学, 農学部(林), 講師 (00143412)
蒲谷 肇  東京大学, 農学部(林), 講師 (50012084)
キーワード秩父 / 山地帯天然林 / 生態系 / 大面積プロット / 林冠ギャップ / 昆虫類 / 鳥類 / 林内気象
研究概要

調査プロット内の5.17haにおいて、林冠ギャップの調査を行った。その結果、18個のギャップが確認された。これらのギャップのほとんどは林冠木の自然枯死によって生じたものであった。調査面積当たりのギャップ面積割合は3.9%で、ギャップ密度は4.06個/ha、ギャップの面積は12〜222m^2の範囲にあった。それらのうち、140m^2より小さい面積のギャップが全体の71%を占めていた。
昆虫調査として、夏期の間、ほぼ月1回3つの観察塔のそれぞれ地上10m 15m.25m付近のズナおよびイヌブナの枝に網を被せて叩く方法により標本を採集した。現在、各分類群の専門家に種の同定を依頼中である。全体的な傾向としては、地上高による個体数の差異が少ないこと、開葉期には鱗翅目幼虫が樹冠部で多かったこと、鱗翅目などで種組成の季節変化が見られること、飛翔性の種が秋には減少することなどが分かった。
鳥類調査では、主として結実期の秋に塔上での行動観察を行った。塔だけでは観察効率が悪く、定性的なデータの収集にとどまった。今年はイヌブナの堅果の豊作年であったが、イヌブナの種子を樹上で食べているところは今の所は直接観察できなかった。地上観察では、ニホンザル・イカルおよびアトリがイヌブナの種子を捕食としていることが確認された。マヒワなども採食する可能性がある。
イヌブナ・ブナ林に設置した鉄塔(高さ22m)で、階層ごとに日射センサーとPt100Ω温度センサーを設置し、データロガーで微気象の観測を5分間隔で行った。1.3m高の日射量の林外との相対値の変化から、11月9日頃にほとんどが落葉したことが分かった。林冠上と15m高の亜高木層の最高気温はそれぞれ32.8℃、30.4℃(8月)、最低気温はそれぞれ1月の-12.4℃、-12.4℃で階層による違いはなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 梶幹男: "果柄痕の観察によるイヌブナ堅果豊作年の推定" 東京大学農学部演習林報告. 94. 1-8 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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