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1996 年度 研究成果報告書概要

魚類細胞の培養技術が直面した問題点特異点解消に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06454100
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水産学一般
研究機関東京水産大学

研究代表者

羽曽部 正豪  東京水産大学, 水産学部, 助教授 (10218464)

研究期間 (年度) 1994 – 1996
キーワード魚類細胞 / 浮遊培養 / 無血清培養 / 静置浮遊培養 / CHSE-sp / CHSE-ns / CHSE-ss / コラーゲン
研究概要

本研究の目的は、水産研究の基礎となる実用的な改良型細胞培養法、1:細胞の浮遊培養、2:無血清培養、3:細胞外マトリックスについて現在抱えている課題・問題点を克服することにあり同時に魚類細胞の培養技術の確立と改善発展を目的とした。
その結果、(1)魚類細胞の浮遊培養:魚類細胞において唯一の完全浮遊培養適合マスノスケ細胞CHSE-spの利用と魚類細胞の特性・低温耐性の兼用により、低温状態で単離細胞の開発に成功した。本細胞は汎用冷蔵庫等で保存でき、用時プレート等に注ぐだけで培養細胞は即接着伸展を開始しアッセイに使用可能な状態を提供し、煩雑な継代保存等の操作をいっさい必要としない。細胞性状は類縁細胞と異なるもののウイルス感受性等有用性状に変化がない。(2)無血清培養:魚類細胞で初めて連続継代可能な完全無血清培養系細胞CHSE-nsの樹立に成功した。本細胞は培養上清に増殖促進、接着促進物質を分泌する。(3)細胞外マトリックス:陸上動物I型コラーゲン上におけるCHSE-sp細胞の接着拒否の問題は熱変性により解消できること、またその接着機構には-RGD-配列が関与している事を明らかにした。真皮I型コラーゲンは、由来動物に依存しCHSE-spの細胞接着親和性の違い、として現れる事が明らかになった。
以上のことから、CHSE-ss細胞は各種バイオアッセイ(環境汚染物質、病原ウイルス等の検出)に、CHSE-ns細胞は魚類特異的増殖因子の検索等において同時に自己分泌するサイトカインにおいて、コラーゲン問題では困難を究めているある種の魚類初代細胞の培養法に有用であると考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 村野賢博: "魚類培養細胞の改良型培養について" 日本水産学会春季大会講演要旨集. #443 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 金子由記子: "コラーゲン基質におけるマスノスケ細胞CHSE-spの接着・伸展について" 日本水産学会春季大会講演要旨集. #444 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 五十嵐麦子: "連続継代が可能な無血清培養系魚類細胞の初めての樹立" 日本水産学会春季大会講演要旨集. #445 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kaneko Y., M.Igarashi, M.Iwashita, K.Suzuki, H.Kojima, S.Kimura and M.Hasobe: "Effects of fish and calf collagens as culture substrate in the adhesion and spreading process of established fish cells" In Vitro Cell. Dev.Biol. 31. 178-182 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Araki N., M.Yamaguchi, H.Nakano, Y.Wada and M.Hasobe: "A fish cell line CHSE-sp exposed to long-term cold temperature retains viability and ability to support viral replication" In Vitro Cell. Dev.Biol. 30. 148-150 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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