研究課題/領域番号 |
06454113
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩田 邦郎 東京大学, 農学部, 助教授 (80196352)
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研究分担者 |
小倉 淳郎 予防衛星研究所, 獣医科学部, 主任研究員 (20194524)
林 良博 東京大学, 農学部, 教授 (90092303)
小川 智也 東京大学, 農学部, 教授 (30087572)
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キーワード | 胎盤 / 胎盤性ラクトジェン / 上位駆動系 / 卵巣 / 胎盤内調節ネットワーク / PLP-D / ラット由来絨毛性ガン細胞 / 二次元電気泳動 |
研究概要 |
胎盤は妊娠維持に必要なホルモンの産生、胎児への栄養の供給、母子間の免疫バリアーとしての機能を担い、胎児の生命維持装置として動物の妊娠維持に必須の役割をは果たしている。胎盤は成熟個体に見られる数多くのホルモン、細胞生長因子等の生理活性物質のほとんどを産生するために、生理活性物質の宝庫として物質探索の材料としても利用されていた。現在、これらの活性物質は胎盤内の活性調節因子としてネットワークを形成していることが明らかされつつある。申請者らは先に胎盤性ラクトジェン(PL)の分泌を指標にして、妊娠後期に実験的に妊娠前期型PLを分泌させることに成功し、胎盤機能が母体卵巣由来の因子の支配を受けていることを実証して、胎盤内調節ネットワークは胎盤外からの調節、特に卵巣由来因子による、更に上位の調節系すなわち上位駆動系による支配下にあることを示した。申請者らはすでにPL-Imの遺伝子クローニングとその遺伝子組換えタンパク質の生産に成功し生物活性を調べている。また、申請者らは妊娠時期に依存して特異的に発現する胎盤細胞膜について解析し、その中で後期に特異的に増加する膜蛋白質のアミノ酸配列決定とマススペクトル解析に成功し、G蛋白質Bサブユニットであることを証明した。このほか胎盤特異分子としてあらたにPLP-Dの遺伝子クローニングに成功した。この分子はPL-Imと異なり妊娠後期特異的で、胎盤の時期特異的機能の指標として重要である。
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