• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

不死化されたプリオンレス神経細胞を用いてのプリオンの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 06454128
研究機関東京大学

研究代表者

小野寺 節  東京大学, 農学部, 教授 (90012781)

研究分担者 松本 安喜  東京大学, 農学部, 助手 (90251420)
松本 芳嗣  東京大学, 農学部, 助教授 (00173922)
キーワードプリオン / ジーンターゲッティング / 海面状脳症 / スクレイビ- / 痴呆病 / スローウイルス / ク-ル- / 細胞不死化
研究概要

プリオンレス胎令14日目の脳海馬より細胞を分離し、一晩10%FCSを含むDMEMにより培養した。その後、培養細胞に組み換えウイルスを感染させ、不死化遺伝子をトランスフェクトした。2週間後に神経細胞の形態をしたコロニーを分離し、限界希釈によりクローニングした。株化した細胞についてdcAMPに対する反応性、プリオン遺伝子の有無、免疫化学による性状を検索した。
以上のジーンターゲッティングにより得たプリオンレスマウスの脳より不死化操作により細胞株を得た。これらの細胞に対しプリオン遺伝子ORFに対するPCRを行ったところ陰性であった。一方グリア蛋白遺伝子(GADPH)に対するPCRを行ったところ陽性であった。いくつかの株はグリア線維(GFAP)染色で陽性を示した。またいくつかの細胞株はdcAMPの培地添加により反応性を示したが、GFAPおよびneurofilament染色については陰性であるため、神経細胞の幹細胞と考えられた。
ジーンターゲッティングによりプリオンレスマウスが得られたが、文献的にはORFよりさらに上流のエクソン1、エクソン2、のマウス遺伝子がクローニングされている為、これらの部分の機能検索が必要とされる。またプリオン蛋白はGABAを介した神経伝達に重要な働きをしているとの報告が最近のNatureに他の研究グループの報告に見られる。したがって不死化プリオンレス神経細胞を用いた研究の重要性は高まったと考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 佐伯圭一ら: "Three exon structure of the gene encoding rat prion protein and its expression in tissues." Virus Genes. 12(in press). (1995)

  • [文献書誌] 佐伯圭一ら: "Identification of a promotor region in the rat prion protein gene." Biochem.Biophs.Res.Comm.120(in press). (1995)

  • [文献書誌] 丹治邦和ら: "Analysis of PrP^C mRNA by in situ hybridization in brain,placenta,uterus and testis of rat." Intervirology. 38(in press). (1995)

  • [文献書誌] 小野寺節: "プリオン" 生化学. 67. 1249 (1995)

  • [文献書誌] 小野寺節: "牛海綿状脳症とプリオン説" モダンメディア. 40. 60-68 (1995)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi