研究課題/領域番号 |
06454139
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
石川 春律 群馬大学, 医学部, 教授 (90010058)
|
研究分担者 |
嶋田 修 群馬大学, 医学部, 助手 (80196477)
藤巻 昇 群馬大学, 医学部, 講師 (10008261)
|
キーワード | 形質膜 / 細胞骨格 / 形質膜裏打ち / アクチン束 / 微小管 / 神経軸索 / 毛包 / 電子顕微鏡 |
研究概要 |
本研究は細胞骨格系線維構造が形質膜にどのように連結するか、それに形質膜裏打ちがどのように関与しているかを超微形態学的および分子構築的に分析することを目的とし、各種組織の細胞について研究を進め、得られた主な成果は次の通りである。 1.神経軸索における微小管配列と形質膜裏打ちの電子顕微鏡的研究 ラット脊髄神経について電子顕微鏡的に観察を進め、微小管柵状化が軸索起始節のみでなく、同じく裏打ちを有するランビエ絞輪部にも見られることを明らかにした。柵状微小管は脊髄後根神経節を中心に近位および遠位に向かって次第に減少していたが、絞輪間部には認められず、細胞体からある距離内の絞輪部に限られることは興味深い。(論文印刷中) 3.毛包上皮におけるアクチン束の共焦点レーザー顕微鏡観察 成長中のヒト頭髪の毛包を丸ごとアクチン染色し、全載標本として共焦点レーザー顕微鏡にて観察した。その結果、毛包の外根鞘の上皮細胞内に発達したアクチン束が存在することを明らかにした。アクチン束は毛包の部位により異なる分布・配列を示し、毛包下部ではアクチン束の両端は細胞間結合に付いて終わり、したがって、全体としては毛包を取り巻く輪状配列をとっていた。膜への連結様式は心筋細胞の介在板における筋原線維のそれに類似していた。分子構成では、アクチンのほか、ミオシン、ビンキュリンなどを有し、収縮実験で、このアクチン束は収縮能をもっていた。休止期の毛包ではアクチン束の発達は悪く、配列も異なっていた。成長期アクチン束の特徴的配列が毛包の成長と極めて密接に関係していることが示唆された。(論文投稿中)
|