研究課題/領域番号 |
06454146
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
八尾 寛 京都大学, 医学部, 講師 (00144353)
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研究分担者 |
遠藤 克昭 京都大学, 医学部, 助手 (30025613)
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キーワード | シナプス前終末 / 細胞内カルシウム / 蛍光カルシウム指示薬 / fura-2 / ニューロモジュレータ / 開口放出 / 自律神経 / シナプス小胞 |
研究概要 |
1.ニワトリ胚(孵卵14日)の動眼神経断端に種々の低親和性Ca^<2+>感受性蛍光色素を投与することにより、杯状シナプス前終末を選択的に標識した。1個のシナプス前終末から、活動電位に応答する細胞内Ca^<2+>濃度の変化をとらえた。 2.5種類の低親和性Ca^<2+>感受性蛍光色素、furaptra、Ca-Green 5N、Ca-Orange 5N、Mg-Green、BTCの中で、Ca-Green 5NがS/N比と応答速度の点においてもっとも優れていることがわかった。 3.活動電位にともなうCa^<2+>流入に引き続くCa-Green 5N蛍光の減衰速度は、fura-2蛍光の10倍以上早く、シナプス小胞近傍のCa^<2+>濃度を代表している可能性が示唆された。 4.杯状シナプス前終末から伝達物質放出は、エンケファリンやノルアドレナリンにより修飾を受ける。これらは、シナプス前終末におけるCa^<2+>濃度上昇以後の開口放出機序を修飾している可能性が示唆される。 5.上記研究をさらに発展させ、Ca^<2+>濃度-伝達物質放出の量的関係を明らかにする。修飾がCa^<2+>感受性を標的にしているのか開口放出の最大値を標的にしているのかを明らかにする。
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