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1994 年度 実績報告書

摂食による学習・記憶促進機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06454151
研究種目

一般研究(B)

研究機関富山大学

研究代表者

佐々木 和男  富山大学, 工学部, 教授 (60042826)

研究分担者 塚田 章  富山大学, 工学部, 助手 (40236849)
大村 裕  日本臓器製薬(株), 生物活性研, 名誉所長
キーワード線維芽細胞成長因子 / 摂食 / 副腎 / 視索上核 / 老化促進モデルマウス / 学習
研究概要

平成6年度の研究において以下の知見を得た。
1.摂食行動に対する酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)フラグメントの作用:aFGFのN端フラグメントaFGF(1-15)が摂食抑制作用をもつことはすでに報告した。今回、より長いアミノ酸シークエンスをもつaFGF端フラグメントaFGF(1-20)およびaFGF(1-29)を第3脳室に投与し、摂食に対する作用を検討した。その結果、いずれのフラグメントも摂食にも無効であることが判明した。一方、aFGF(1-29)の16番目のシステインをアラニンに置き換えた[Ala^<16>]aFGF(1-29)の投与は摂食を抑制した.aFGFのN端フラグメントにおいては、システインの分子間結合によるコンフォメーション変化が摂食に対する作用を左右すると思われる。2.aFGFの副腎交感神経活動に対する作用:aFGFを静脈内に投与したところ、aFGFは副腎交感神経の活動を促進することが判明した。この交感神経活動の促進は副腎髄質からのアドレナリン遊離の増加を示唆するものである。3.aFGFの視床下部視索上核ニューロン活動に対する作用:aFGFは視索上核間欠形放電ニューロン活動を低濃度で促進、高濃度で抑制した。また、非間欠形放電ニューロン活動をいずれの濃度でも抑制した。これらの結果は、aFGFが視索上核ニューロン活動を修飾し、バゾプレッシンやオキシトシンなどのホルモン分泌に関与する可能性を示す。4.老化促進モデルマウスの学習・記憶に対するaFGFの効果:aFGF投与老化促進モデルマウスの学習・記憶能力をモリス水迷路学習課題を用いて調べたところ、対照群に比べaFGF投与マウス群では学習・記憶能力の低下が阻止されることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kazuo Sasaki: "Acidic fibroblast growth factor facilitates generation of long-term potentiation in rat hippocampal slices" Brain Research Bulletin. 33. 505-511 (1974)

  • [文献書誌] Kazuo Sasaki: "Effects of fibroblast growth factors and related peptides on food intake by rats" Physiology & Behavior. 56. 211-218 (1994)

  • [文献書誌] Yutaka Oomura: "The SAM Model of Senescence" Excerpta Medica, 458 (1994)

  • [文献書誌] 木村 裕: "脳機能の解明-分子から病態まで-" 創風社, 286 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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