研究課題/領域番号 |
06454152
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
清原 壽一 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (50071874)
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研究分担者 |
宮田 清司 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (30243124)
中島 敏博 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (30128136)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 温度受容機構 / ホールセルクランプ / 冷感受性 / c-fos / 寒冷適応 |
研究概要 |
1.PC-12細胞を使った冷受容機構解析 未分化あるいは分化させた細胞のいづれにおいても、脱分極刺激時にみられる内向き電流の大きさが、細胞温度の下降により増大し、冷感受性を示すが、その増大の程度は36〜38°Cで顕著であった。細胞内記録法で観察したPC-12細胞の静止膜電位は、灌流液温を38°Cから32°Cに低下させると約5mV脱分極し、入力抵抗は増加して、PC-12細胞が冷感受性を持つことを確認した。 2.温度刺激時の細胞内カルシウム濃度の動態解析 未分化あるいは分化2〜4日のPC-12細胞のいづれにおいても細胞の温度上昇あるいは下降時には細胞内カルシウム濃度は一過性に増加した。温度刺激により増加する細胞内カルシウム濃度は、細胞外のカルシウムを取り除いても変化しなかったことから、その大部分は細胞内ストアに由来していることが推測された。 3.寒冷環境適応過程における脳内c-fosの発現 成熟ラットを用いて、寒冷環境に暴露した時の中枢神経内でのc-fos発現を調べ、更に寒冷環境に適応させた時のc-fos発現部位の変化を検討した。寒冷暴露の結果、いくつかの部位で特異的なc-fosの発現がみられた。また、c-fosの発現に時間的消長の差異が認められ、大まかには(1)寒冷暴露の初期に発現する部位、(2)寒冷暴露中持続的に発現が認められる部位、(3)寒冷暴露初期には発現しないか、非常に少ない発現しかしないのに、寒冷に適応すると顕著な発現が認められる部位の3つのタイプに分類できた。
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