研究課題/領域番号 |
06454175
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
橋本 隆 信州大学, 医学部, 教授 (80009935)
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研究分担者 |
上条 桂樹 信州大学, 医学部・教授, 助手 (10252074)
古田 秀一 信州大学, 医学部・教授, 助手 (80126705)
宮沢 昌子 信州大学, 医学部・教授, 助手 (20020745)
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キーワード | ミトコンドリア / ペルオキシソーム / 脂肪酸酸化系酵素 / 3頭酵素欠損 |
研究概要 |
1.酵素活性測定法の確立 ミトコンドリア脂肪酸β-酸化サイクルの4段階の反応を触媒する酵素の活性測定について、酵素抽出条件、酵素の安定性、基質特異性、抗体による酵素滴定条件を検討し、患者由来の皮膚繊維芽細胞の酵素活性を測定できる条件を確立した。 2.新酵素の検索 酵素活性測定法確立の過程で中鎖基質に特異性を示す新しいエノイル‐CoAヒドラターゼの存在に気づいた。本酵素活性はヒト皮膚線維芽細胞の中鎖基質活性の約70%を占める。酵素精製をおこなったところ1つはヒドラターゼと3‐CoAデヒドロゲナーゼ活性を有する2頭酵素であり、他の1つはヒドラターゼ活性のみを有する単機能酵素であることが分かった。 3.3頭酵素欠損症の病因解明 3頭酵素欠損症はヘテロであることを認めた。1群は酵素タンパク質は存在し、デヒドロゲナーゼ活性のみの欠損を認めるもので、α-サブユニット内の点変異と推定され、この変異の疫学的調査を行っている。他の群はα-サブユニットかβサブユニットの異常のため酵素タンパク質の著名な減少を認め、3つの活性とも欠損しているもので、発現実験等によって酵素複合体形成ができないサブユニットはミトコンドリア内で急速に分解されることを明らかにした。 4.ペルオキシソーム脂肪酸酸化系酵素 ペルオキシソーム脂肪酸酸化系酵素の酵素活性測定法や酵素欠損症についても検索を行った。
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