研究課題/領域番号 |
06454193
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
北村 幸彦 大阪大学, 医学部, 教授 (70028520)
|
研究分担者 |
森井 英一 大阪大学, 医学部, 特別研究員
辻村 亨 大阪大学, 医学部, 助手 (20227408)
廣田 誠一 大阪大学, 医学部, 助手 (50218856)
野村 慎太郎 大阪大学, 医学部, 助教授 (80159087)
実宝 智子 大阪大学, 医学部, 助手 (70252658)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
キーワード | マスト細胞 / プロテアーゼ / in situハイブリダイゼーション / サイトカイン / サイトカイン受容体 / 転写因子 / トリプターゼ / キマ-ゼ |
研究概要 |
マスト細胞の好塩基顆粒中には多くの種類のマスト細胞特異的なプロテアーゼが含まれている。マウスではプロテアーゼの遺伝子の多くクローニングされており、マウス・マスト細胞・プロテアーゼ(MMCP)の1から5までがキマ-ゼ、MMCP-6とMMCP-7はトリプターゼであることが知られている。おのおののMMCPの発現がいかなる要因により制御されているか調べてみると、まずマウスの系統によって変化し、同じ系統ではマウス細胞の存在する組織、サイトカイン受容体からのシグナル、転写因子などによって影響を受ける。まず初年度はマウスの骨髄細胞をT細胞由来のサイトカインを含む倍地中で培養して培養マスト細胞を得た。つぎにMMCP-2、MMCP-4、MMCP-5、MMCP-6、マスト細胞カルボキシペプダーゼA(MC-CPA)の既知の塩基配列をプライマーとして用いて、おのおののプロテアーゼのcDNAを得た。種々の条件で培養したマスト細胞を遠心してペレットにした後パラフィン包埋し、ジゴキシゲニンでラベルしたmRNAをプローブとして用いてin situハイブリダイゼーションを行なった。MMCP-2、MMCP-4、MMCP-5、MMCP-6、MC-CPAのmRNAに対するin situハイブリダイゼーションが成功したので、第2年度には、マスト細胞の最も重要な増殖因子であるstem cell factor (SCF) の受容体であるc-kit受容体チロシンキナーゼからのシグナル伝達によるMMCP-6のmRNAの発現を調べて、発現増強をみとめた。またマウスmi遺伝子座によりコードされる転写因子(MITF)がMMCP-6の発現に必須であることを示した。培養マスト細胞を用いたin situハイブリダイゼーションでは、陽性細胞の割合を算定することで容易に定量化でき、本法の有効性が示された。
|