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1996 年度 実績報告書

赤痢アメーバ病原株、非病原株の差異に関する生物学的及び臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06454201
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

竹内 勤  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00051847)

研究分担者 奥沢 英一  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20177166)
小林 正規  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70112688)
田辺 将信  慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (80051928)
キーワード赤痢アメーバ / 病原性 / E.histolytica / E.dispar / 無菌培養
研究概要

(1)Entamoeba disparの無菌培養系の改良:今年度の研究によって56℃、30minの温度処理に引き続いて1%の過酸化水素で処理したCrithidia fasciculataは種々の生化学的な検討に加え、^1H-NMRによる検討で、C.Fasciculataはmetabolicにinactiveで、このCrithidiaをculture associateとして作成した培養系はほぼ完全に無菌培養系の定義に一致することが分かった。従来のL-cystein存在下で過酸化水素処理したCrithidiaはNMR上でmetabolicにactiveで、このCrithidiaの共存培地は無菌培養の定義に一致しなかった。
(2)Crithidiaを上記のように処理して後、エタノールやアセトンなどで処理して得た分画の培養促進効果を見たが確実な効果は得られなかった。
(3)E.histolyticaとE.dispar間でのグリコーゲン代謝機構及び培養系における糖要求性の差異はhexokinase反応の差異に大きく反映され、E.histolyticaはむしろglucokinaseを、E.disparは定型的なhexokinaseを有している事が示された。
(4)慢性アメーバ腸炎関連抗原であるL-cystein synthaseの遺伝子全一次構造を決定した。興味あることに、同じく慢性腸炎関連抗原であるalcohol dehydrogenase遺伝子と同じく染色体上に連続して乗っていることが判明した。
(5)E.dispar株の完全な無菌培養は現在3〜4の株について、fructose、L-glutamateなどを補う事によって、増殖速度は低いが成功している。更に改善を目指している。
(6)E.disparのvirulenceの検討では、種々のモデルの肝膿瘍形成能をmarkerに調べたが、これまでの所成功していない。このデータはE.disparの非病原性と云う性格に一致している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tsutomu Takeuchi: "Entamoeba dispar:Cultivation without viable associate and its characterization" Archives of Medical Research. 28,suppl. 108-109 (1997)

  • [文献書誌] Jun-ichi Sanuki: "Identification of Entamoeba histolytica and E.dispar in stool by polymerase chain reaction" Parasitology Research. 83・1. 96-98 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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