研究課題/領域番号 |
06454225
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
日暮 眞 東京大学, 医学部(医), 教授 (00010223)
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研究分担者 |
高田谷 久美子 東京大学, 医学部(医), 助手 (20125983)
織田 正昭 東京大学, 医学部(医), 助手 (20160872)
福岡 秀興 東京大学, 医学部(医), 助教授 (80111540)
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キーワード | 高発がん疾患 / 遺伝病 / 汗孔角化症 / ネコ白血病 |
研究概要 |
先天異常、悪性腫瘍、加齢、免疫異常の相関を解明していくことは、基礎医学、社会医学、および臨床医学の重要課題の一つといえる。染色体異常は、それ自体量的に把握することのできる遺伝物質の変化であり、発がん機構とも関連が深い。そこで、本研究では、染色体異常を伴う先天異常があり、特異な免疫異常をもち、老化も早い(遺伝性)高発がん疾患群の患児集団より得た細胞ならびに常染色体性遺伝様式(優性および劣性)を有する神経皮膚症候群で、高発がん疾患群の患児より得た細胞を用いて、(1)環境因子曝露の影響を末梢リンパ球と皮膚センイ芽細胞の染色体異常、姉妹染色分体交換(SCE)、細胞分裂能、遺伝子突然変異率など遺伝影響と発がんに直接関連のある重要な変化を指標としてとらえる、(2)年齢および遺伝要因との交絡について定量的検討を加える実験を行っている。本年度は、常染色体優性遺伝で高発がん性遺伝病の一つである、汗孔角化症5例について検討し、chromatid-typeの染色体異常を高頻度に認めた。(有意差あり。)年齢層が比較的同一世代層(40〜62才)に集中していたので、今後は更に年齢層を広げたい。 併せて、われわれはネコT細胞リンパ腫(FT-1およびFT-G)細胞の染色体分析を行い、これまで報告をみない転座染色体を発見し、転座近傍部におけるガン遺伝子の検討中である。
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