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1995 年度 実績報告書

環境リスクの高発がん性遺伝病への生体影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06454225
研究機関東京大学

研究代表者

高田谷 久美子  東京大学, 医学部(医), 助手 (50271573)

研究分担者 織田 正昭  東京大学, 医学部(医), 助手 (20160872)
福岡 秀興  東京大学, 医学部(医), 助教授 (80111540)
日暮 眞  東京家政大学, 家政学部, 教授 (00010223)
キーワード染色体異常 / 高発がん性遺伝病 / ダウン症候群 / 早老
研究概要

1.紫外線による光線療法の影響をみるべく,ダウン症候群新生児5名より得られた末梢リンパ球を用いて、in-vitroで光線(blue-、あるいはgreen-light)を1から6時間照射した後培養し、姉妹染色体交換(SCE)を指標として検討した。その結果、ダウン症患児においても、またコントロールとしての染色体核型正常の新生児においても、blue-、及びgreen-lightのいずれの場合においてもSCE頻度は継時的に上昇した。6時間照射後のbaseline-SCEの値を除いたSCE頻度は、ダウン症児でgreen:1.56±0.26、blue:2.75±0.26、正常新生児でgreen:1.40±0.07、blue:1.98±0.14であった。いずれにおいても、ダウン症児の方が高い値を示した。
2.T細胞リンパ腫に感染したネコより樹立された細胞株FT-1、及びFT-Gを用いて染色体分析を行った。その結果、いずれにおいても染色体数に変化はみられなかった。(2n=38)が、FT-1においてはA2とD3の、FT-GにおいてはA2とB2の転座染色体が見つかった。A2染色体の切断点は両細胞株に共通しており、この近傍に何らかのがん関連遺伝子が存在する可能性が推測される。ちなみに、ネコA2染色体にはraf-1やEGFR、metなどの遺伝子がのっているとされておりり、またネコB2染色体の一部はヒト7番染色体と相同性が高く、ヒト7番染色体にはT-cell受容体のβ鎖やγ鎖の遺伝子がのっている。ネコの染色体では、T-cell受容体や免疫グロブリンなどの遺伝子の位置はまだ確認されていないことから、今後は、FISH法を用いて、ネコにおけるこれらの遺伝子の位置を明らかにしていくし同時に、ネコのリンパ腫におけるがん化メカニズムとの関連性を検討していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] FY WU,K IIJIMA,M HIGURASHI et al.: "Chromosomal Translocatings in Two Feline T-cell Lymphomas" Leukemia Research. 19. 857-860 (1995)

  • [文献書誌] FY WU,K IIJIMA,M HIGURASHI et al.: "Sister chromatid exchanges in the peripheral lymphocytes of newborns with Down syndrome after in vitro exposure to blue or green light" Mutation Research. (accepted). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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