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1995 年度 実績報告書

カドミニウムおよび鉛による環境汚染に伴う我国の一般住民に対するリスクの評価

研究課題

研究課題/領域番号 06454228
研究機関京都大学

研究代表者

池田 正之  京都大学, 医学研究科, 教授 (00025579)

研究分担者 井口 弘  京都大学, 医学研究科, 助手 (90025643)
渡辺 孝男  宮城教育大学, 教育学部, 教授 (20004608)
キーワードα_1-ミクログロブリン / β_2-ミクログロブリン / レチノール結合蛋白 / 一般人工 / 腎障害
研究概要

国内13都道府県の19ヵ所に居住する非喫煙・非飲酒女子計378名(いずれも職業的重金属曝露は除外出来る)より冬季に陰膳方式による24時間食事検体、末梢血および一時尿を得、それぞれを検体として食物由来のカドミウム一日摂取量(Cd-F),血中カドミウム濃度(Cd-B)、尿中カドミウム濃度(Cd-U)を測定した。また尿を検体としてミクログロブリン3種[α_1-ミクログロブリン(α_1-MG)、β_2-ミクログロブリン(β_2-MG)、レチノール結合蛋白(RBP)]およびクレアチニン濃度を測定した。Cd-Fに従って被検者を低濃度曝露群[97名のCd-F幾何平均(GM)、20.4μg/日]、中等度曝露群(120名、35.0μg/日)および高濃度曝露群(66名、67.0μg/日)に分けると、Cd-Fが高値であるほどCd-BとCd-Uは平行して高値となった。しかしβ_2-MGおよびRBPは変化しなかった。α_1-MGは上昇する傾向を示したが、カット・オフ値として9.6および15.8μg/mgクレアチニンを定め、これら以上の濃度となった例の分布を比較するとCd-Fの異なる3群(即ち低、中、高濃度曝露群)間で分布の偏りは全く認められなかった。以上の所見を要約すると、この調査の被検者となった集団では地区のCd-F幾何平均として71および79μg/日の高濃度曝露群を含んでいるにもかかわらず、尿中ミクログロブリン排泄濃度にはCd-曝露に対応した変化を認めず、従って一般環境由来のカドミウム曝露による腎障害の可能性は極めて低いものと判断された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T. Watanabe, et al.: "Reduced cadmium and lead burden in past 10 years in Japan" Int Arch Occup Environ Health. in press (1996)

  • [文献書誌] M. Ikeda, et al.: "Urinary α_1-microglobulin, β_2-microglobulin, and RBP levels・・・" Environ Res. in press (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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