研究課題/領域番号 |
06454252
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
嶋田 甚五郎 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (50056701)
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研究分担者 |
東海林 洋子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (00235714)
水島 裕 聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 教授 (40010409)
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キーワード | カチオン性リポソーム / ゲラニオール / リポフェクチン / DOTAP / transfectam / VEGF / HUVEC |
研究概要 |
DDS化の一つとして、5'末端に脂溶性の化合物としてゲラニオールを結合させることを試みた。簡便な方法として、ゲラニルフォスフォアミダイトを合成し、DNA全自動合成装置上で最終カップリングのサイクルでゲラニオールを結合させることができた。抗ヘルペス活性を調べると、約4倍の活性の増加が認められた。この時、顕著な毒性は認められず、二重鎖結合能にも影響を及ぼさなかった。また、3'末端にロ-ダミンを標識して、細胞内分布を見ると、ゲラニオールを結合させると、細胞質全体に分布しているのが観察された。一部は核に分布しているのが認められた。活性の増強が見られた一つの理由に細胞内分布の違いが挙げられよう。 次にカチオン性リポソームとして、リポフェクチン、DOTAP、transfectamaとの複合体を検討した。細胞内分布に及ぼす影響を見るとリポフェクチン、DOTAPとの複合体は、細胞質に均質に分布し核への集積も観察された。一方、transfectamは、細胞質に比較的大きな蛍光粒子が観察された。ライソゾーム/エンドソームが融合しているものと思われた。抗ヘルペス活性を検討したが、D-oligoとの複合体は単独では殆ど活性がなかったものが、カチオン性リポソーム複合体により、活性が増強した。しかし、S-oligoとの複合体ではむしろ活性が低下した。しかし、VEGF mRNAのアンチセンスDNAは、rransfectamとの複合体が、HUVECの管腔形成を抑制した。アンチセンスDNAのDDS化は、用いるアナログの種類、カチオンの種類、ターゲットにより異なることが、示唆された。
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