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1995 年度 実績報告書

自己免疫性肝炎Type Iにおけるアシアロ糖蛋白受容体の分子生物学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 06454261
研究機関信州大学

研究代表者

清澤 研道  信州大学, 医学部, 教授 (30020829)

研究分担者 長谷川 明  東燃株式会社, 総合研究所, 課長
キーワード自己免疫性肝炎 / アシアロ糖蛋白受容体 / 分子生物学
研究概要

ヒトアシアロ糖蛋白受容体(hASGPR)蛋白をコードするcDNAを用いて大腸菌によってリコンビナント蛋白を発現させ,イオン交換クロマツグラフィーを用いてASGPR蛋白を精製した.
精製抗原をマイクロタイタ-プレートに固相化し,酵素抗体法により抗hASGPR抗体検出を試みた.健常人のOD値を平均値±2SDが0.3以下となる条件下で,自己免疫性肝炎・原発性胆汁性肝硬変・アルコール性肝疾患・C型慢性肝炎・B型慢性肝炎・全身性エリテマトーデス患者血清中の抗hASGPR抗体の測定を行った.これら諸疾患の中で,自己免疫性肝炎とC型慢性肝炎でOD値の高い症例を多く認め,自己免疫性肝炎例の50%がOD値0.3以上を呈した.ヒト肝から抽出精製した抗原を用いた測定法による抗hASGPR抗体価と大腸菌リコンビナント抗原を用いた測定法で得られたOD値との間には良い相関が認められた.ただし,一部に乖離例を認め,ヒト肝ASGPR抗原に対し高力価であった検体が低いOD値しか示さないものがあった.
蛋白の二次修飾のことも考慮し,哺乳類由来の細胞株であるCHO-K1細胞を用いてトランスフェクション法によりリコンビナント抗原の発現も行った.アフィニティークロマトグラフィー法によってアシアロ糖蛋白に対してアフィニティーを持つ抗原を精製し,酵素抗体法による抗hASGPR抗体の測定を試みたが,健常人と自己免疫性肝炎患者とに有意差を認めなかった.
現在,抗hASGPR抗体測定のためのELISA法を確立するため,大腸菌およびCHO-K1細胞リコンビナント蛋白を用いた測定法の改良を試みている.また,大腸菌リコンビナント抗原を用いて,自己免疫性肝炎患者における抗hASGPR抗体のB細胞エピトープの解析とhASGPR特異的なリンパ球クローンの樹立を試みている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 一條哲也: "自己免疫性肝炎の発症機序-現在の考え方-" 医学のあゆみ. 171. 1037-1041 (1994)

  • [文献書誌] 一條哲也: "自己免疫性肝疾患-その病態と治療-" 新興医学出版社(in press), (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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