研究課題/領域番号 |
06454273
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
永武 毅 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (30164445)
|
研究分担者 |
苑田 文成 長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (50264239)
田尾 操 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (80187913)
宇都宮 嘉明 長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (40193916)
大石 和徳 長崎大学, 医学部附属病院, 講師 (80160414)
力富 直人 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教授 (70175032)
|
キーワード | 慢性下気道感染症 / インターロイキン8 / 好中球エラスターゼ |
研究概要 |
1)気道上皮細胞由来のIL-8産生に関する研究 我々はこれまでにヒト気道上皮細胞であるBET-1A cell lineにおいて、緑膿菌由来のIL-8産生因子について検討を行なった結果、緑膿菌の菌体破砕後の上清中(SSPAと呼ぶ)に高いIL-8誘導活性を見いだした。このSSPAをFPLCゲル濾過カラムにより、分画を分取し、その分画の気道上皮由来のIL-8産生能を分析すると、36kDaと3kDa付近に活性を認めた。これらのIL-8産生因子は36kDaはトリプシン感受性であり、蛋白性物質と考えられた。3kDaはトリプシン抵抗性であり、非蛋白性と推定している。現在、36kDaの蛋白性因子について、硫安沈殿、イオン交換カラム、ゲル濾過カラムなどを用いて精製を進めている。さらに、ヒト好中球を気道上皮に付着させることによってもIL-8産生誘導が見いだされており現在さらに解析をすすめている。 2)リコンビナントDNAaseの慢性下気道感染症患者喀痰に及ぼす効果 DNAaseは患者の膿性痰中のDNAを分解することで、その粘稠度を著明に低下させた。また、喀痰中の細胞残渣が明らかに消失した。喀痰中の好中球由来のDNAが喀痰の粘稠性を上げていることが明らかになり、慢性下気道感染症患者に対する臨床応用が期待される。
|