研究課題/領域番号 |
06454285
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
芹澤 剛 東京大学, 医学部(病), 講師 (90143429)
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研究分担者 |
池ノ内 浩 東京大学, 医学部(病), 助手
青柳 昭彦 東京大学, 医学部(病), 助手 (10251240)
高橋 利之 東京大学, 医学部(病), 助手 (40236302)
百村 伸一 東京大学, 医学部(病), 助手 (10190985)
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キーワード | レーザー光トラップ / in vitro motility assay / 心筋ミオシン / 不全心 |
研究概要 |
1.従来の蛍光アクチンフィラメントの滑り実験系(無負荷条件下)を用いてADP、PiなどのATP分解産物がアクチンミオシン間の相互作用に阻害的に作用することを示した(Yamashita et al)。この結果心筋収縮蛋白が虚血に対して適応していることが示唆された。 2.調節蛋白(トロポミオシン-トロポニン)系とアクチンからカルシウム感受性をもった細いフィラメントを作成し滑りの制御を観察し、さらに感受性に対する薬物の影響を検討した(Sata et al)。今後はトロポニンTにアイソフォーム変換がおこるとされている不全心より得た調節蛋白系を用いて同様の検討を行う予定である。 3.レーザー光を用いた張力測定系を確立しアクチンミオシン間で発生する力の測定を開始した。現在は複数(おそらく数十個)のミオシン分子の発生する平均的な力を測定している段階であるがラット心筋ミオシン(V1アイソフォーム)の力発生能力は骨格筋ミオシンのおよそ3分の1という結果を得ている。今後はpH、ATP濃度などの変化が力発生能力に与える影響の検討、および動物モデルや心筋バイオプシーから得た各種のミオシンについて発生張力測定の差異の検討を行う予定である。 さらに最終の目標は1分子の発生する力の測定であるが、予備実験では成功しており今後データの蓄積を図る。
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