• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

血管再狭窄の成因に関する臨床的ならびに基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 06454287
研究機関東京大学

研究代表者

永井 良三  東京大学, 医学部(病), 助教授 (60207975)

研究分担者 中原 賢一  東京大学, 医学部(病), 医員
山崎 力  東京大学, 医学部(病), 助手 (60251245)
黒尾 誠  東京大学, 医学部(病), 医員
キーワード平滑筋 / ミオシン重鎖 / 遺伝子転写 / 転写因子 / 形質変換
研究概要

我々はウサギ胎児型平滑筋ミオシン重鎖遺伝子を単離し、その転写調節機構の検討を行った。ルシフェラーゼ遺伝子にSMemb遺伝子のプロモーター領域を結合し、培養平滑筋細胞に導入してプロモーター活性を検討したところ、転写開始点より105bpの部分で平滑筋細胞での発現には十分であった。しかしこの領域はサル腎細胞であるCOS細胞では活性がなく、この部分に平滑筋特異的な転写を制御するシスエレメントが存在すると考えられた。この領域をゲルシフトアッセイ、DNaseIフットプリント法によって検討したところ、3種のシスエレメントが存在した。その中で特に我々がTREM1と名付けた未知のシスエレメントは、平滑筋細胞でのSMemb発現を正に調節しているが、腎細胞であるCOS細胞ではSMemb発現に関与しておらず、平滑筋細胞での転写制御に重要な役割を果たしていると考えられた。我々はTREM1の蛋白結合領域を詳細に検討し、その配列を用いてDNAアフィニティーカラムにより、TREM1結合蛋白の精製を行い、その蛋白化学的な性質を検討した。また同時にサウスウェスタン法により、この転写因子のcDNAクローニングを試み、2種のcDNAの単離に成功した。この中の1種の遺伝子はウサギ大動脈平滑筋において、胎児期には多量に発現しているが、出生後発現が減少しており、平滑筋の分化・増殖に関与していると考えられる。また、SMembの発現は平滑筋の形質変換に伴って誘導されるが、TREM1結合蛋白はこのような形質変換の際のSMemb遺伝子の発現を誘導するだけでなく、平滑筋形質変換の制御機構と直接接続していると考えられる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Kojima M.,et al: "Angiotensin II receptor antagonist TCV 116 regresses hypertensive left ventricular hypertrophy in vivo and inhibits intracellular signaling pathway of stretch-medioted cardiomyocyte hypertrophy in vitro" Circulation. 89. 2204-2211 (1994)

  • [文献書誌] Kurihara Y.,et al: "Disruption of mouse endothelin-1 gene results in lethality and craniofacial anomaly in homozygotes and elevated blood pressure in heterxygotes" Nature. 368. 703-710 (1994)

  • [文献書誌] Tanaka T.,et al: "Gene linkage analyses of romano-ward syndrome (PWS) in 13 Japanese familes." Human Genetics. 94. 380-384 (1994)

  • [文献書誌] Kuroo M.,et al: "Salt-sensitinve hypertension in transgenic mice overexpressing Sodium-proton exchanger." Circulation Resarch. 76. 148-153 (1995)

  • [文献書誌] Katoh H.,et al: "Diagnosis of aortic dissection by Immunoassay for circalating smooth muscle myosin." Lancet. 345. 191-192 (1995)

  • [文献書誌] Nagai R.,et al: "The Adapted Heart." Raven Press. New York, 520 (1994)

  • [文献書誌] Shiojima I.,et al: "Diastolic relaxation of the heart" Kluwer Academic Publisher,Boston, 624 (1994)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi