研究課題/領域番号 |
06454295
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
土屋 滋 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (30124605)
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研究分担者 |
大橋 芳之 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (60250825)
今野 多助 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (00004846)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 造血幹細胞 / c-kit / IL-2レセプターγ鎖 / エレクトロポレーション / 遺伝子導入 / BCR / ABL |
研究概要 |
1.抗c-kit (CD117)抗体の作成:ヒト巨核芽急性白血病細胞株M-MOKをBalbcマウスに免疫することによりヒトc-kitに特異性を有する2単クローン抗体、MTK1とMTK2を作成した。 2. MTK1抗体による骨髄コロニー形成細胞の濃縮:抗CD34抗体と免疫磁気ビーズ法により、CD34陽性細胞の分離法を確立したあとで、MTK1抗体と免疫磁気ビーズを組み合わせて造血幹細胞の濃縮を試みた。CFU-GMとBFU-Eで検討した結果、c-kit抗体でもコロニー形成細胞の濃縮が可能なことが、明らかになった。 3.白血病細胞と白血病細胞株でのc-kitの発現:c-kitは骨髄性白血病細胞の約70%に発現していた。樹立細胞株では4株中4株の巨核芽球性白血病細胞株に優位に発現が認められた。 4.骨髄及び臍帯血CD34陽性細胞へのIL-2Rγ鎖の発現:CD34陽性細胞の約40%にIL-2Rγ鎖が存在した。FACSortによりCD34 (+) IL-2Rγ鎖(+)分画とCD34 (+) IL-2Rγ鎖(-)分画に分離すると後者により多いBFU-Eが観察された。 5. GM-CSF依存性白血病細胞株M-MOKへのbcr/abl導入実験:造血幹細胞への遺伝子導入の予備実験として、エレクトロポレーション法によりM-MOKにbcr/ablを導入し得た。しかしこのことによりM-MOKをGM-CSF非依存性へと変換することは出来なかった。 ヒト造血幹細胞へ遺伝子を導入するためには、標的細胞についてもベクターについても、解決すべき問題点が山積みされているように思われた。
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