研究課題/領域番号 |
06454299
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小宮山 淳 信州大学, 医学部, 教授 (50020798)
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研究分担者 |
安井 耕三 信州大学, 附属病院, 講師
小池 健一 信州大学, 医学部, 助教授 (40143979)
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キーワード | 好中球減少症 / 好中球機能不全症 / 好中球二次顆粒欠損症 / 殺菌性蛋白 / デフェンシン / ラクトフェリン / コロニー刺激因子レセプター |
研究概要 |
原発性好中球異常症における造血障害および機能不全の障害部位を特定するとともに、その原因遺伝子の解明を進めてきた。 1.先天性好中球減少症 (1)in vitroの培養系において大量の造血因子(G‐CSFなど)を添加することによって、好中球を産生させることができた。この実験系を用いて好中球G‐CSFレセプターの測定が可能となった。 (2)Kostmann型好中球減少症の1例において、培養好中球のG‐CSFレセプターを測定した。採取できた好中球数が十分ではなかったが、測定したG‐CSFレセプター数には異常がなかった。今後、G‐CSFレセプターの質的異常の検索を進めたい。 (3)血清中G‐CSFについては、量的な低下はなく、質的異常についても検討中である。 2.好中球二次顆粒欠損症 (1)本邦例における好中球殺菌性蛋白につき、Western blotting法で検索した。 デフェンシンの他にも、ラクトフェリン、コラゲナーゼの欠損が確認できた。 (2)これら殺菌性蛋白につき、遺伝子レベルで解析したところ、Northen blottingでmRNAが検出できなかった。DNAを数種の制限酵素で切断し、Southern blottingで検索したかぎりでは、サイズの変更が現れなかった。現在、遺伝子の上流域DNA断片と特異的に結合する核蛋白の遺伝子につき検索を進めている。
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