LECラットと正常ラットから得られたバッククロスラットを用い、LECラットにおけるヒトウィルソン病原因遺伝子相同遺伝子と臨床症状の関連を遺伝解析した結果、LECラット臨床症状はヒトウィルソン病原因遺伝子のラット相同遺伝子が発現されない為に引き起こされることが判明した。同様のことが複数の他の研究グループによっても明らかにされ、LECラットがウィルソン病遺伝子治療のモデル動物として最適であることが確認された。 現在ヒト肝臓よりヒトウィルソン病遺伝子cDNAを増幅し、レトロウィルスベクターに組換える実験を継続中である。当該遺伝子を効率よくパッケージングしてウィルス粒子が調製でき次第、LECラットを用いた実験的遺伝子治療を開始する予定である。
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