研究課題/領域番号 |
06454328
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
樋口 輝彦 昭和大学, 医学部, 教授 (90105883)
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研究分担者 |
井田 逸朗 群馬大学, 医学部, 助手 (50251103)
大嶋 明彦 昭和大学, 医学部, 助手 (80276526)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | Xe-CT / 局所脳血流量 / 感情障害 / イオマゼニール / SPECT |
研究概要 |
1.Xe-CTによる局所脳血流量の研究結果から次の4点が明らかになった。 (1)対照群、双極性障害群、大うつ病群のいずれも、rCBFの左右半球差を認めなかった。部位別に比較した結果大うつ病群では右前頭葉および両側前中心回において対照群に比べrCBFが有意に低下していた。双極性障害群では右側頭葉のみ有意に低下していた。 (2)少数例であるが、感情障害患者においてうつ病相と寛解期での比較を行った。その結果、寛解期では右尾状核および左被殻でrCBFの有意な上昇が認められた。 (3)正常者において総血流量と年齢との相関を検討した結果、r=-0.445と弱い負の相関を認め、年齢と共に脳血流が低下する傾向が認められた。 (4)年齢補佐を行い、患者と正常者のrCBFを比較した結果、感情障害群において右前頭葉皮質、左中心前回、右側頭葉皮質で有意な低下を認めた。 2.Iomazenil SPECTによるベンゾジアゼピン受容体の検討結果から次の点が明らかになった。 不安障害および感情障害の患者の多くがIomazenilの局所的或いは広範な取り込み低下を示した。局所的低下は前頭葉、前頂葉、側頭葉での低下が多く見られた。受容体結合に関しては患者群の前頭葉上部、前頂葉、側頭葉、後頭葉での低下が有意であった。 3.動物実験の結果は予備的なものであるが、不安惹起物質がベンゾジアゼピン受容体を占有すること、ストレスに曝すとベンゾジアゼピン受容体が増加することが明らかになった。
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