研究課題
糖輸送担体のグルコース認識部位に深く関わるサイトカラシオンBの結合部位として、トリプトファン412とトリプトファン388がともに重要なことを明らかにした。糖輸送担体の細胞内C末端部分はグルコース認識には関わらず、コンフォメーションの変化に重要であることをGLUT1とGLUT2のキメラ糖輸送担体を作製して示したが、この結論はGLUT1とGLUT5のキメラ糖輸送担体を作製した研究からも支持された。また、GLUT5はCHO細胞に発現させてもグルコースの取り込み増加は生じず、フルクトースの取り込みのみが増加した。すなわち、GLUT5はグルコーストランスポーターではなく、フルクトーストランスポーターであった。さらに、これは、ラットにフルクトース食を投与すると、消化管でのGLUT5の著明な発現増加が見られるのに対し、グルコースを含むスターチ食ではGLUT5の発現増加が生じなかったことからも、支持された。そこで、糖輸送担体の基質認識部位にとって重要な部位を明らかにするために、GLUT1とGLUT5のあいだで様々なキメラ糖輸送担体を作製して検討した。その結果、基質認識部位は糖輸送担体のカルボキシル側半分に存在すると考えられた。
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