研究課題/領域番号 |
06454345
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
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研究分担者 |
本田 浩章 自治医科大学, 医学部, 助手 (40245064)
堺 隆一 自治医科大学, 医学部, 助手 (40215603)
間野 博行 自治医科大学, 医学部, 助教授 (90240704)
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キーワード | ストローマ細胞 / C3H10T1 / 2細胞 / 分化誘導 / 造血支持能 |
研究概要 |
造血支持能を有する骨髄間質細胞(ストローマ)細胞の機能にはまだ不明な点が多いが、造血幹細胞の自己複製因子を産生している可能性が考えられている。このような細胞は不均一な細胞群より構成されているため、従来その解析が困難であった。我々は、マウス胚由来のC3H10T1/2(以下10T1/2)細胞を用いてストローマ細胞分化誘導系を確立し、同一細胞起源の種々の分化段階にある一連のストローマ細胞の造血における役割を系統立てて解析することを初めて可能とした。これまでの研究で、10T1/2細胞の造血支持能は前脂肪細胞レベルで亢進し、脂肪細胞に終末分化すると消失することを示ししてきた。そこで、10T1/2細胞由来の前脂肪細胞(A54 preadipocyte)と脂肪細胞(A54 adipocyte)から抽出したmRNAを用いてmRNA Differntial Display法を行い、前脂肪細胞特異的に発現していると思われる候補遺伝子drad-1 (down-regulated during adipocye differentiation-1)のフラグメントを得た。分化に伴う遺伝子発現レベルの変動はPNase protection法により確認した。drad-1は造血支持能を有する他の前脂肪細胞株(ST-2、PA-6)や、マウス骨髄内でも発現されていた。但し、まだ全長のdrad-1遺伝子のクローニングは出来ておらず、その機能も明らかでない。今後、drad-1遺伝子の解析を進めると同時に、10T1/2細胞を利用して同様のアプローチをとることにより、さらに未知のストローマ機能分子の発見に繋がっていく可能性があるものと考えている。
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