研究課題/領域番号 |
06454356
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宇根 良衛 北海道大学, 医学部, 助教授 (60176716)
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研究分担者 |
中島 保明 北海道大学, 医療技術短期大学, 教授 (90198101)
内野 純一 北海道大学, 医学部, 教授 (40000989)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | LECラット / 肝移植 / 肝炎 / 銅代謝 / 肝癌 |
研究概要 |
肝移植は肝癌に対してもその効果が期待されるが、現時点ではその後の再発抑制が課題である。LEA(Long Evans Agouti)とLEC(Long Evans Cinnamon)のうちLECラットは、肝炎を経て肝癌を自然発症するラットである。それに肝移植を行うことで、発癌、癌再発機構の解明に有用であると考えられ、本研究を行った。その結果以下の成績がえられた。 1.LEA肝をLECに移植するとすべてのラットが300日以上生存し、肝炎が抑制されることが判明した。 2.LEC肝をLEAに移植すると一時的にトランスアミナーゼの上昇をみるが4ヶ月後には正常化し長期生存するものもみられた。 2.LEA肝を移植されたLECラットでは血中の銅濃度は1ヶ月で下降しセルロプラスミン濃度も正常まで上昇した。 4.移植後1ケ月のLECラットのLEA肝は組織学的に銅染色が陰性であったが、逆の移植では銅染色陽性であった。 5.LEC肝移植LEAラットの長期生存例では肝腫瘍の発生がみられた。 発がんの有無についてはなお長期の経過観察を要する。また、種々の免疫抑制剤使用下での肝癌の再発様式を検索し、さらに抗癌剤併用による再発抑制の可能性を探る必要がある。
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